渡辺美里『Lovin' You』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼女の2nd.アルバムである。現在では珍しくないが、当時としては2枚組のアルバムというのは、ライヴ盤やベスト盤ならばともかく、通常のアルバムということでは邦楽シーンでは珍しいものであった。2枚組にも関わらず、シングル『My Revolution』の大ヒットと本アルバムがオリコン1位に輝いたことで、人気シンガーとしての地位を固めることになったアルバムでもある。
収録曲は全20曲であって、10曲ずつに割れられて収録されている。DISC 1(HERE)の収録曲は以下の通りである。『Long Night』『天使にかまれる』『My Revolution』『そばにいるよ』『素敵になりたい』『19才の秘かな欲望』『This Moment』『君はクロール』『Resistance』『My Revolution(Hello Version)』。
続いてDISC 2(THERE)の収録曲は、『悲しき願い(Here & There)』『みつめていたい(Restin' In Your Room)』『言いだせないまま』『雨よ降らないで』『Steppin' Now』『男の子のように』『A Happy Ending』『Teenage Walk』『嵐ヶ丘』『Lovin' you』。
この中では、やはり『My Revolution』でしょう。大ヒットを記録しただけでなく、多くのアーティストがカヴァーをしており、(自身でも後にセルフカヴァーをしている。)映画の主題歌、TVドラマの主題歌、祖もソングとしても複数回の使用があるというように、耳にすることが非常に多く、彼女の代表曲でもある。(それが、アルバム・タイトルになっているのではないのに、オリジナル・アルバムで別バージョンが収録されていたという所も意義深いところでもある。)
現在では、キャリアも20年を越えて、(来年2010年はデビューして四半世紀になる。)現在でも一線で活躍しているので、彼女の歌声を耳にすることはあるのだが、本アルバムを録音したのはまだティーンの時であり、現在とは違って若さから来る瑞々しさを感じることが出来る。同じシンガーであっても、キャリアからくる違いを感じられるようになるには、第一線で長く活動を続けていなければならないが、彼女はそれだけの実績もあるシンガーであるだけに、最近のアルバムなどと違いを味わってみるのも一興かと。
現在では「J-POP」という呼び方が定着しているが、'80's中期にはまだそういう言い方は定着していなかったが、'80'sのJ-POPを聴く上では外せないシンガーでもあり、その代表的なアルバムでもあるので、聴いていて当然というアルバムである。
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