NAT KING COLE『AFTER MIDNIGHT: THE COMPLETE SESSION』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1956年に発表された彼のセッション・アルバムである。ピアノ・トリオという形を築き上げ、ジャズをポピュラー音楽として築き上げ、自身もポピュラー音楽のシンガーとなった彼であるが、本アルバムでは絶頂期の彼が再び久しぶりにジャズ系の演奏を行い、たっぷりと歌って聴かせる名演奏が詰まったアルバムである。
収録曲は以下の全18曲である。(後ろの6曲がボーナス・トラックである。)『Just You, Just Me』『Sweet Lorraine』『Sometimes I'm Happy』『Caravan』『It's Only A Paper Moon』『You're Looking At Me』『Lonely One』『Don't Let It Go To Your Head』『I Know That You Know』『Blame It On My Youth』『When I Grow Too Old To Dream』『Route 66』『I Was A Little Too Lonely (And You Were A Little Too Late)』『You Can Depend On Me』『What Is There To Say?』『Two Loves Have I』『Candy』『You're Looking At Me [Alternate Take]』。
ここに収録されている曲は半世紀以上も昔の録音であるが、彼の魂がそのまま伝わってきて、全く古さは感じさせない。しかも、甘い彼のボーカルは心を落ち着けてくれる。また、曲の方もお馴染みのジャズ・ナンバーであるので、安心して聴き入ることが出来る。
また、プレイしているミュージシャンたちもスウィング時代のビッグ・ネームばかりであって、N. K. COLEもピアニストとしてもその力量をいかんなく発揮していて、聴き応えのある演奏ばかりである。
後のジャズ系アーティストたちの多くにも多大な影響を与えた演奏であるだけに、じっくりと聴き入りたいアルバムである。
それにしても、こういう20世紀に残る偉大な名演奏を収録したアルバムが、ボーナス・トラックの追加があって、たっぷりと聴くことが出来るというのは、凄いものですね。「名曲、名演奏はいつの時代でも名曲である」ということを教えてくれるアルバムであって、聴いておきたいアルバムである。
After Midnight: The Complete Session
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Capitol
- 発売日: 1999/06/15
- メディア: CD
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