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「MACBETH」(1971) [映画(洋画)]

表題の作品は1971年のイギリス映画「マクベス」である。シェイクスピア原作の本作の3度目の映画化であり、カラー作品としては初となる本作は、ポランスキー監督の独特の世界となっていて、まるでホラー映画のような世界となった異色作となっている。(まあ、当時のポランスキー監督は奥さんを殺された直後だっただけに...)

作品データを記しておくと、時間は146分、原作はウィリアム・シェイクスピア、監督はロマン・ポランスキー、脚本はロマン・ポランスキーとケネス・タイナンの2人、撮影はギルバート・テイラー、音楽はザ・サード・イヤー・バンドである。そして出演は、ジョン・フィンチ、フランチェスカ・アニス、マーティン・ショウ、ニコラス・セルビー、ジョン・ストライド、スティーヴン・チェイス、ジェレミー・ブレット、ポール・シェリー、テレンス・ベイラー、アンドリュー・ローレンス、フランク・ワイリー、たちである。

物語の方は、3人の魔女の予言によって、マクベスは王を殺してスコットランドの王になる。が、逃亡した王の息子が軍を率いて攻めてくる。魔女の予言「女から生まれた者は彼を傷つけることは無い」を信じたマクベスだったが、先王の息子の出征の秘密を知り、マクベスは討たれた、というお馴染みのものである。

本作はリアル志向で描かれた作品であるが、怪奇性が強調されていて、ホラー映画のような面持ちのする作品となっている。が、重厚感のする映像はなかなかのものであって、2時間半弱という時間の長さを感じさせることがない。この辺りは、やはりポランスキー監督の手腕が見事に発揮されていて、彼らしい作品となっている。

過去の映画「マクベス」は、サイレント時代のものと、低予算のオーソン・ウェルズのものがあるが、本作は過去の2作とは比べものにならないほどの迫力ある映像にもなっているだけに、数多い「マクベス」の映像作品(主に舞台劇でありますが...)の中ではリアリティということではずば抜けた存在となっている。(舞台劇は、やはり舞台という限界があって、その中で描かれているものです。)ということなので、映像化されている「マクベス」を見るのであれば、やはり本作を見ておきたい所である。

 

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