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古代少女ドグちゃん#4 [ドラマ]

今回登場した妖怪は「無礼香」ということで、「無礼講」と「線香」を掛け合わせたような設定となっていた。ビジュアル的にはあまり派手な所はないのだが、ろくろ首の亜流のようなデザインは面白い所でした。ただ、昔の映画のろくろ首と蔵へルト、伸びるクビが細く、首と言うよりは紐のような感じでしたね。→CG処理をすることが出来るため、デザイン上の制約にならないということでもある。

前回がKJ脚本ということと、今回のゲストが山田キヌヲということから、今回は「ニュータイプ ただ、愛のために」のシフトとなることを期待していたのだが、今回の脚本はKJではなくて三宅隆太ということで、そうはなりませんでした。が、豊島圭介監督、三宅隆太脚本となると、「銭形雷・2nd.10話」(「帰ってきたアイツ! ~銭形雷襲撃事件」)のコンビでもあるので、これはこれで別の楽しみがありました。そう言えば、その時には魔除けのお札が劇中に登場していたが、本作の妖怪に繋がる要素があったというのは偶然ですかね...???

物語の方は、第1話や第2話の派手なものが頭にあるだけに、地味な印象があるのだが、社会風刺ということではブラック度も上がっていて、突き詰めていくと面白い内容であった。それにしても前回の第3話からは全く違う路線の作品になった感じですね。今回はドグちゃんも今一つ目立っていなかったですし...→誠を主役とした物語ということでは、風刺を取り入れたしっかりした物語になっていたと言うことが出来る。

ドグちゃんがとんでもない料理を作っているのを見た誠は、いきつけの定食屋に足を運んだ。そこには田舎から出てきた控えめな女・小町がバイトで務めていた。小町は主人からセクハラを受けていたが、それでも口答え一つなく、耐えて働いていた。(故郷の実家には商社のOLと伝えてあった。)誠はそんな小町のことが気になっていて、常連客になっていたのだった。(「いつもの」というメニューが「ニラレバ定食のレバ抜き」って、単なる「ニラ炒め」→「野菜炒め」と言うことになりますね。)

セクハラを受けた小町が一人見せに残っていたら、謎の仮面の男が現れて「アロマのようなもの」と言って「無礼香」というお香を受け取った。帰宅した小町は早速それを試してみた。

翌日、やはりドグちゃんの料理を見た誠は、定食屋へ。が、小町の姿はなく、主人と面倒くさそうに誠に応対する店員・あゆみしかいなかった。(あゆみは誠に対して無愛想な態度で接客していた。→主人は全く怒らない。)そんな中、小町が現れた。主人は遅刻ということで雷を落とすが、小町が切れて、今までに溜まっていたものを一気に口にした。が、次の瞬間には元に戻り、店を飛び出して行った。それを見た誠は後を追うが、あゆみに食い逃げ扱いされてしっかりとお金を払ってから小町を追った。

小町と話をした誠。小町は「無礼香」というアロマのようなものを貰ったということを語る。で、誠にも1本与えたのだった。

家に戻った誠は、小町から貰った「無礼香」を試してみた。一方、小町は残っていた「無礼香」を一気に使った。

誠は性格が変わり、ドキゴローに絡んでくる。そんな所からドグちゃんがニオイから妖怪のことに感づき、それは「妖怪無礼香」ということが分かる。誠は小町のことを思い出して、いつもの定食屋に向かい、ドグちゃんもやってきた。すると身体に異変が起こった小町が妖怪無礼香に取り憑かれていた。(ろくろ首のような妖怪でした。)

ここから先は、ドグちゃんが(ドキゴロー)を装着しての妖怪退治となり、いつものように退治して、めでたしめでたし。

小町は故郷に帰ることにし、定食屋の方は潰れた。ということで、ドグちゃんの作った料理を口にすることにした誠。が、何が入っているのかを尋ねたところ、「ミミズが3匹と…」と聴くと、吐き出して逃げだしてしまった。

今回の物語は、完全に誠が主役の物語で、馴染みの店員の小町に恋心を持ったという物語(こういう物語の定番通り、その恋は成就することなく、ほろ苦い経験ということになりました。)であった。ドグちゃんを中心と考えると、物足りなさを感じることになるだろうが、視線を誠を中心とすると、実に良くできた物語である。引きこもりだった誠であるだけに、気に入った店員・小町の店に通うというのは心理的にも当然であり、その小町のことが気になるというのも定石である。また、小町は店の主人からセクハラを受けていても、口に出すことが出来ないが、このような境遇にいる人というのはとても多いでしょうし、故郷の家族には見栄を張っているというのもよくあることであり、「風刺」ということでは実に上手く設定に取り入れている。

妖怪無礼香によるものだったとは言っても、ブチ切れる所も不満が鬱積した現代人らしい所である。しかも、同じ店員であるあゆみのやる気のなさも、無気力人間を上手く描いている所であり、主人のセクハラの対象が小町というのも上手い所である。(ルックスではあゆみに行くと思われる...)

前回の「放置自転車」と共に、「社会風刺をしている」という所を見せつけた物語であり、単なる深夜枠向きのお色気番組であったり、コスプレ番組ではない所をまざまざと見せつけた物語でした。

ところで、今回登場した謎の仮面の男であるが、妖怪をこの世に解き放つという妖怪の使いということになっていたら良いのですが...

次回は、原案の井口昇監督自身も登場するという物語です。また、ゲストに宮下ともみの名前があるが、「銭形海・1st.12話」の井口監督の物語にゲスト出演しているのだが、またまた唸らせるキャスティングですね。

 

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