メタル侍#9 [ドラマ]
今回の物語は、越後屋の恋と幽霊、平八親分の死ということがあって、いつも以上にハチャメチャな展開の楽しい物語になっていました。また、今回はBON JOVIの名前が劇中に登場していましたね。また、悪の限りを尽くすお奉行が、意外な一面を見せた物語でもありました。
出っさん、平八親分、おみつは盆除毘(ぼんじょび)渓谷にやってきて、おみつが観光ガイド気分で、過去にここで起こった悲劇の話をする。織物問屋の娘・お岩が悪代官に手籠めにされたことで身投げをし、この場所には幽霊が出るというのだった。江戸の町に戻ってきた3人だったが、急に平八親分が苦しみだして、おたふくに担ぎ込まれる。霊感でおみつは、盆除毘渓谷の幽霊が平八親分に取り憑いたものと考えて、祈祷師・おみつになって、悪霊退散!と始める。
で、お岩が現れた。(足のある幽霊だが、江戸時代以前の幽霊は足があった。17世紀後半から、幽霊は足がないということになっていった。)で、おみつが事情を聴いた。(お岩ちゃんと言っていました。)
そんな所に、越後屋が乗り込んできて、「堂々と(おみつを)掠っていく!」と宣言して、おみつを連れて行こうとするが、お岩に一目惚れして、おみつではなくお岩を掠っていった。
越後屋は奉行に申し出て、お岩と一緒になり、足を洗うという。奉行はそんな越後屋をお払い箱にした。が、それから越後屋は体調を崩してしまった。が、それと入れ替わるように、平八親分は何事もなかったように健康を取り戻した。
お払い箱にしたものの、越後屋の事が気がかりな奉行はお百度参りで越後屋の病気回復を祈っていた。それを目にしたおみつに奉行は、越後屋に対する思いを告げた。(この時、奉行は自分のことを「悪の権化」とまで言っていた。また、何度も掠われているのに、おみつは真剣に話を聞くというのも面白い...)そんなおみつは奉行の心に感動して、あることを告げた。
盆除毘渓谷に出っさんたち3人がいる。おみつは奉行に、越後屋を助けるために、お岩を封印するとして、ここに連れて来るように言っていた。で、お岩を連れて来た奉行は、おみつに引き渡した。で、祈祷師に早変わりしたおみつは、封印しようとする。お岩はその呪文で苦しみだし、お岩に惚れている越後屋は止めに入る。が、おみつは、お岩は幽霊であること、更に、お岩は幼なじみに惚れていて、どう転んでも越後屋を好きにならない、平八親分はお岩の思い人に瓜二つ、ということを告げた。
平八親分に気づいたお岩は、平八親分を追いかけ始めた。また、おみつの言葉で越後屋は元に戻り、奉行に付いていくことを改めて誓う。で、おみつを気絶させ、奪って逃げていった。それを見た出っさんは「許せねぇ」。一方、お岩に追いかけ回されている平八親分は、足を滑らせて盆除毘渓谷に転落してしまった。
奉行の屋敷では、いつものようにいつもの台詞が語られて、奉行は裸になっておみつを手籠めにしようとする。そこに出っさんが登場し、いつもの展開に。メタル侍になった出っさんは、手下を退治し、越後屋を倒すと、奉行に向かって行く。いつものように「どなたと心得る」「南町奉行であらせられるぞ」「助けてくれ」そして小判をばらまく命乞いをするが、メタル侍はアクビをしてそれを聴いていた。で、奉行の一連の命乞いが終わると、メタル侍は「鋼鉄頭部震源地」を繰り出して、奉行を成敗すると、去っていった。おみつはまたもメタル侍に惚れ直していた。
おたふくで、平八親分の祭壇が飾られている。盆除毘渓谷に落ちた平八親分は死んでしまったのだった。が、そこに平八親分が現れた。遺影を見て「自分だ」と言う平八親分は、棺桶を見て「自分がいる」と言うと、死んだことを口にして、幽霊になって戻って来たことを告げた。更に、お岩と所帯を持つことにしたと言う。平八親分はお岩と共に幽霊として出っさんとおみつの側にいるというのだった。
怪談話の形式でスタートするが、それを面白おかしくおみつが言っていることから、「怖さ」は全くないのだが、時代劇の幽霊登場のパターンをネタにしてしまうのは本作らしいところですね。が、平八親分が死んでしまったというのはちょっと意外な方向に進んでいきました。
後半の奉行の屋敷では、メタル侍がアクビをしながら奉行の一連の台詞を待っているというのは面白い所でした。それぞれの見せ場をちゃんと見せてやるメタル侍は、悪者を退治するヒーローとしては、そこまで余裕を見せないでもと思ってしまうが、「見せる」ということでは視聴者のことをしっかりと分かっているキレモノですね。
今回はおみつのコスプレは無いに等しいものだったが、祈祷師となって「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」の呪文を言っていたところは迫力がありました。メタル侍よりも目立っていて、おみつが完全に主役と言って良い物語でもありました。
↓盆除毘(BON JOVI)のアルバムをいくつか...
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