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「喜劇・列車」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー作品第39弾として記してきた「喜劇・列車」シリーズも今回で終了となります。で、残っているシリーズ最終作に付いて記します。(次に取り上げるシリーズはあれだろう、と予想出来ると思いますが、その通りの予定でいます。)

シリーズ第3作喜劇・初詣列車
作品データを記しておくと、1968年の東映東京の作品で、時間は91分、監督は瀬川昌治、脚本は舟橋和郎、撮影は西川庄衛、美術は北川弘、音楽は木下忠司である。そして出演は、渥美清、中村玉緒、佐久間良子、西村晃、城野ゆき、川崎敬三、小松政夫、高橋長英、楠トシエ、若水ヤエ子、小林裕子、財津一郎、園佳也子、伊藤慶子、青山ミチ、清水みつえ、たちである。

本作の主人公は国鉄車掌の上田新作である。新作は妻・幸江と共に平凡な日々を過ごしていて、車掌として頑張っていた。ある日、彼が乗務した列車で、新作は幼なじみの美和子と出会う。美和子は新作の憧れの女であり、美和子は新潟地震で両親を亡くし、行方不明になった弟・研吉を捜すために芸者になっているということだった。で、新作は美和子の相談に乗る。が、事情を知らない幸江は新作の様子が浮気をしているものと思うようになり、眞作の弟に頼み、新作の行動を調べて貰うことにした。一方、新作は研吉を捜すためにあちこちに顔を出す。そんな中、研吉と恋仲であり、やはり研吉を捜しているという房子と会い、研吉はフーテンになったと言うこと知ると、フーテンが行きそうな場所をいくつか回り、フーテン姿の研吉を遂に捜し出し、平凡に生きることを説く。また、自らフーテンになって研吉の気持ちを理解しようともする。そんな中、薬を飲んでふらふらになった新作がフーテン姿で家に戻ってきた。それを見た幸江は、新作が狂ってしまったと思い、大騒動となる。そんな所に、研吉が見つかったという知らせを受けた美和子がやってきて、事情を幸江に話し、幸江の誤解は解けた。また、新作の紹介で、研吉は鉄道弘済会に勤めることになり、全ては丸く収まった。

本作は、登場人物は車寅次郎ではないものの、色々と「男はつらいよ」を強く感じさせるところがある。(本作公開時は「男はつらいよ」は映画は勿論、TVドラマシリーズとしても放送前である。)特に、新作がフーテン姿になるのだから、この部分では「男はつらいよ」と言ってもおかしくないでしょう。物語の展開も色々と「男はつらいよ」を思わせる所があり、その割りに鉄道に関する描写が少ないことも、それを認識させるところでもある。また、世話好きな男の日常をストレートに描いているだけに、何処に出もありそうな物語ということで、寅さんとは違った親近感を感じる作品でもある。

時系列では、本作の方が「男はつらいよ」よりも前の作品であり、全く関係はないのだが、「男はつらいよ」が人気シリーズとして登場した現在では、時系列が逆転してしまったように感じてしまうというのも、またまた映画の世界の楽しいところであり、本作とは関係ない事が色々と思い浮かぶ作品でもありました。

 

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