SUZANNE VEGA『SUZANNE VEGA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1985年に発表された彼女のデビュー・アルバムである。自己内省的社会批判を含んでいる内容ということもあって、チャートセールス以上に色々と話題になったアルバムでもある。サウンドの方は素朴なものであり、'80's前半の流行りのサウンドとは一線を画したものである。尚、チャート成績の方は、Billboardでは最高位91位、イギリスでは最高位11位を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Cracking』『Freeze Tag』『Marlene On The Wall』『Small Blue Thing』『Straight Lines』『Undertow』『Some Journey』『Queen And The Soldier』『Knight Moves』『Neighborhood Girls』。
この中からシングル・カットされたのは『Marlene On The Wall』『Small Blue Thing』『Knight Moves』の3曲である。尚、チャート成績の方は、『Small Blue Thing』がイギリスで最高位65位を記録しただけであったが、『Marlene On The Wall』が1986年に改めてシングルとしてリリースされた時に、イギリスで最高位21位を記録するヒットとなった。(デビュー・シングルを再発すると、このように以前よりもヒットを記録するというのはよくあることである。デビュー時よりも知名度も上がっているということですね。)
お薦め曲はシングル・カットされた『Marlene On The Wall』『Small Blue Thing』『Knight Moves』と、アルバム冒頭を飾る『Cracking』、本アルバムを象徴する歌詞の奥底にあるものがポイントとなる『Queen And The Soldier』をピックアップしておく。
サウンドの方は以外とシンプルで聴きやすく、メロディラインも綺麗な曲が多いので、聴きやすいアルバムである。が、歌詞の方は、何かと問題になりそうなものがあり、これに共感する場合と反感を持つことの両者がある。(一応、それ以外には、英語の歌詞が理解できないというものもあり得るが...→こういう方は最も幸せなのかも知れませんが...)
そして、本アルバムは1987年の次作「SOLITUDE STANDING」へと繋がっていくことになり、彼女のアルバムとしては内容手には頂点に達することになる。(シングル『Luka』が生まれることになる。)そういうバックグランドを考えると、本アルバムはしっかりと聴いておきたい所である。(但し、歌詞を理解できないという人は聴かない方が幸せでしょうが...)
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