仕事人・中村主水没す [ETC.(その他)]
俳優の藤田まことさんの訃報が届いた。調子が悪いということは聴いていたが、新たなドラマ出演も決まっていただけに、ちょっと驚きました。
藤田まことというと「てなもんや三度笠」の時次郎、「必殺シリーズ」の中村主水、「はぐれ刑事純情派」の安浦吉之助という3つの当たり役がある。1つでもこれという役があるだけでも凄いのに、3つもあるというのは驚異的ですね。
特に「てなもんや三度笠」は、テレビ創生期の作品でもあって、ビデオ録画ということがまだ確立していない時期でもあって、生ドラマとしてスタートした番組で、テレビ史に残る作品である。また「あたり前田のクラッカー」というスポンサーの宣伝でもある決め台詞もありました。
「必殺シリーズ」は言うまでもなく、中村主水があってのシリーズであり、31作のシリーズ作品がある中で、主水は過半数の16作に登場している。(このため、主水が登場しない「必殺シリーズ」の作品は「非主水・必殺シリーズ」と呼ばれている。)
2009年の「必殺仕事人2009」にも中村主水は登場していたが、筆者の中では1996年の映画「必殺!主水死す」で中村主水は完結しているので「2009」は相手にしませんけど... と言っても、それまでの15作の中村主水でも、時代設定は江戸時代で共通しているが、どう考えても同一人物とは思えない時代設定となっているため、パラレル・ワールドという認識でいるので、「主水死す」の後に新たな中村主水の登場作品があっても構わないと思いますが...
一方、「はぐれ刑事」は、時代劇の印象が強い藤田まことの新たな一面を堪能出来る作品でしたね。また、刑事ドラマというと、大抵は派手なアクションが売りになるのに、そういう所を排除して、人情あるところを前面に出していて、刑事ドラマの概念を大きく変えた作品でもありました。(「部長刑事」という40年以上続いた作品が前にあるものの、希な刑事ドラマでした。)
また一人、昭和を代表するスターが鬼籍に入ることになったが、昭和に幕が下りて20年以上が経過していることを思うと、当たり前なのかもしれないが、寂しく感じる所です。
最後に、藤田まことさんのご冥福をお祈り致します。
PS.追悼放送ということで、「必殺!主水死す」を放送してくれないでしょうかね...(映画だったら、「THE HISSATSU」(仕事人の映画第1作)は当たり前すぎますから...)
藤田さん出演作の一部を集めておきます。
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