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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その153) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「ICチップの回収」です。但し、その回収作業というシチュエーションと言うよりも、その影に共通のシチュエーションがあるということで記します。(「回収」と言うと争奪戦を繰り広げてとか、何処かに忍び込んで、というような派手な展開の物語が頭に浮かぶが、そのようなスパイライクで派手な展開の物語では無くても「ケータイ刑事」は上手い取り上げ方をしているという物語の一つでもある。)取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・1st.3話」、「007」からは「美しき獲物たち」です。

ケータイ刑事」:「・1st.3話」。「泪と五代の張り込み大作戦! ~一億円消失事件」という物語。高級輸入楽器店で強盗事件が発生し、犯人・柏木は現金一億円と重要機密が記録されたICチップを奪って逃走した。そして柏木は近所の一人暮らしの老人・牧のぶ代宅に押し入った。事件の知らせを受けたちゃんと五代さんは現場へ向かった。

のぶ代に話を聞くちゃんと五代さん。のぶ代の話では、空き缶を資源リサイクルに持っていこうとしていると、そこに柏木が現れたのだと言う。ちゃんは家の中に目を移すと、空き缶がたくさんあった。また、ちゃんはそこに何か落ちているのに気づいて拾い上げた。で、これが盗まれたICチップだったと分かる。(「回収」というよりも、拾い上げたらたまたまそうだったと言った感じでICチップの回収が出来てしまいました...)

盗まれたICチップがのぶ代宅にあったということは、現在は柏木の手には無いということなので、ちゃんは、柏木はやがてここに戻って来ると考えて、五代さんと共に張り込みをすることにした。(五代さんと親子の焼き芋屋ということにしました。)

張り込みを始めたが、犯人はいっこうに現れない。また、のぶ代との間では色々とあったが、「助けてください~」というのぶ代の声がした。柏木が現れて、逃げていったという。で、ちゃんと五代さんは、のぶ代が示した方に柏木を追っていった。が、柏木は発見されず、戻って来たちゃんと五代さん。が、そこにのぶ代がリヤカーを引いて帰宅してきたのと鉢合わせになる。空き缶のリサイクルに言っていたと言うのぶ代だった。

まもなく、柏木の死体が河川敷で発見されたという連絡が入り、現場に行って調べたちゃんは、柏木の手に「C」という文字が残されていたのに気づいた。柏木には共犯者がいて、仲間割れしたということを考えたちゃんは、とりあえず張り込みは終了ということにした。で、五代さんとの間で焼き芋のことを話をしていると、事件について閃いた。

柏木がやってきた時、のぶ代は一億円の一部を貰うことで柏木を匿うことにした。ちゃんたちが最初にやってきた時、柏木はのぶ代宅の台所の床下収納庫の中に隠れていた。ちゃんたちが帰った後、柏木から金を受け取ったのぶ代は、その時に柏木を殺害して死体を始末しようとしたが、ちゃんたちの張り込みが始まったので、それが出来なくなった。で、柏木が現れたという芝居をしてちゃんたちを家から遠ざけて、その間に柏木の死体を捨てるため、リヤカーに積んで出ていったのだった。

のぶ代宅の台所の床下収納庫からは札束が出てきたこと、また、柏木の死体が履いていた靴には、床下収納庫にあった糠の乳酸菌と酵母が付着していたこと、柏木の手にあった「C」の文字はドイツ音階の「ツェー」であって「ドレミ」で言うと「ド」ということ、のぶ代のあだ名は「どぶ代」ということ、というで、謎はちゃんが全て解き明かした。のぶ代は「安心が欲しかった」「信じられるのは金ぐらい」ということが柏木を殺した動機だったと口にした。

007」:「美しき獲物たち」。1985年のシリーズ第14作で、3代目ボンドの最終作(3代目としては7作目)である。秘密兵器が派手に登場する物語でもある。(それだけ3代目ボンドのR・ムーアの高齢化によるアクションの衰えをカバーするためということでもありました。)

003がソ連からICチップを奪ってきた。が、ソ連軍の追っ手によってシベリアで殺される。ボンドは003の死の調査とICチップの回収の任務を受けてシベリアへ。当然、ソ連軍も003が奪ったICチップを回収しようとして、追っ手を放っていた。
そんな中、ボンドは氷山の浮かぶ海岸近くで003の遺体からICチップを回収するのに成功して、その場から逃げる。が、ソ連軍も総力を上げてボンドを追った。ボンドはソ連軍の銃撃を躱してスキーで逃げるが、スノーモービルやヘリコプターまで動員してボンドを追うソ連軍の前にボンドは窮地に陥る。逃げながらも追っ手を少しずつ倒していくボンド。が、スキーをやられてしまった。

そんな中、ボンドはスノーモービルに乗って追いかけてくる追っ手に目を付けた。これを倒してスノーモービルを奪ったボンドは、スノーモービルで逃げ始めた。が、ソ連軍も簡単には諦めず、ボンドの乗ったスノーモービルを遅う。そしてヘリコプターによる空からの攻撃でスノーモービルは吹っ飛ばされてしまい、ボンドも吹き飛ばされてしまう。が、幸にも破壊されたスノーモービルのソリがボンドの側に飛んできた。で、ボンドはそのソリをスノーボートとして利用して、再び逃げた。

追っ手はスキーで追いかける。ボンドはその地が海岸側という地形であったことから、雪の上から水上に飛び出して逃げる。ボンドは水上を颯爽と滑って、まるでサーフボードを操るようにスノーボードを操って対岸に達するが、スキーの追っ手は水上に出ると転倒して水に沈んでしまった。で、追っ手から逃れたボンドは海の方に向かって走っていった。

突然、海に浮かんでいる氷山(流氷)の一角からハッチが開き、そこにはユニオンジャックが記されていた。ボンドはその発地の中に入るとハッチを閉めた。それは流氷の形をした潜水艇(流氷型潜水艇)であり、的の目を欺くためのものだった。その潜水艇には、ボンドと共にこの任務に派遣されてボンドをサポートしていたキンバリー・ジョーンズが乗っていた。

ボンドは回収したICを見せて任務完了を告げ、同時に戦利品として手に入れたソ連編から奪ったものとしてキャビアの缶詰とウォッカの瓶を取り出した。そしてキンバリーに自動操縦にするように指示を出して、ソファーの上でくつろぎ始めた。キンバリーは自動操縦に切り替えるとボンドの元へ。で、アラスカまでは5日かかるということで、2人はウォッカとキャビアを楽しみ、(お約束の)ひとときを過ごすことになった。

ロンドンに戻ったボンドは、回収したICチップを提出し、そのICチップが詳しく調べられた。で、それは西側が開発した最新式のICチップであって、核爆発によって起こる電磁波の影響を受けないものだった。しかもそのICチップはゾリン産業が作ったものだということが分かる。これによってソ連(KGB)とゾリン産業とが繋がっていることが分かった。ということで、ボンドはゾリンに接近していくことにした。

共通点は、ICチップが事件の発端になっているということと、無事に回収しているということである。(が、これらは物語の組み立てを考えたら当然である。)これらの物語の驚くべき類似点としては、その影でカムフラージュをして他人の目を誤魔化しているということが行われていることである。(「ケータイ刑事」ではのぶ代が床下収納庫の中に犯人を匿って泪ちゃんたちを誤魔化し、「007」では流氷の形をした潜水艇でソ連の追っ手を誤魔化している。)表に出て目立つ「ICチップの回収」の影に「カムフラージュ」という共通点があるのが面白い所である。(今回の真のテーマは「カムフラージュ」ということでした。)

相違点は、「ケータイ刑事」では犯人側が主人公を誤魔化すのにカムフラージュが行われているが、「007」では主人公側がカムフラージュを行っているということである。(ただ、「ケータイ刑事」では、主人公側が「張り込み」と称して犯人の動きを探るためのカムフラージュとして焼き芋屋に扮して張り込みを行っていたが、これを含めると両作とも主人公側はカムフラージュを行っているということになる。しかし、「ケータイ刑事」では主人公側が行ったカムフラージュは結果的にはターゲットがいなかったので意味がなかったということになりました。)

次回は、「ある物」ということで記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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