CHRIS REA『ROAD TO HELL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは、1989年に発表された彼の10枚目のアルバムである。1978年のデビューから、それなりのヒットを生んでいた彼であるが、待望の全英No.1の座を獲得したアルバムであり、彼の発表したアルバムの中では最もセールスの良かったアルバムである。(次作も全英No.1となっているが、ヒットの規模は本作の方がはるかに大きい。)また、アメリカでもBillboardのアルバム・チャートで最高位109位を記録している。(1978年のデビュー・アルバム以来のチャートインとなった。)
収録曲は以下の全10曲である。『The Road To Hell (Part. 1)』『The Road To Hell (Part. 2)』『You Must Be Evil』『Texas』『Looking For A Rainbow』『Your Warm And Tender Love』『Daytona』『That's What They Always Say』『I Just Wanna Be With You』『Tell Me There's A Heaven』。
この中からシングル・カットされたのは4曲である。アルバム・タイトル・ナンバーの『The Road To Hell』がイギリスで最高位10位を記録したのをはじめ、フランスで最高位30位、ドイツで最高位35位を記録するというように大ヒットを記録した。続いて『That's What They Always Say』がフランスで最高位35位、イギリスで最高位83位を記録、『Tell Me There's A Heaven』。はイギリスで最高位24位、『Texas』はイギリスで最高位69位を記録している。
お薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーである『The Road To Hell』(アルバムではアレンジの異なる2曲が収録されているが、聴き比べるのをはじめ、両方ともお薦めです。)、シングル・カットされている『That's What They Always Say』と『Tell Me There's A Heaven』、その他としては『I Just Wanna Be With You』をチョイスしておく。
本アルバムは彼の発表したアルバムの中では最高傑作されているアルバムであり、デビューから10年という歳月によって積み重ねられたものが見事に融合して完成したものである。完成度も高く捨て曲もない。また、スライドギターの腕の方も脂が乗りきっていて、しゃがれ声のボーカルの魅力も健在である。そのため、なかなか聴き応えのあるアルバムとなっている。
日本ではAORシンガーという認識が強いかれであるが、ギタリストとしての彼を知るにも本アルバムはじっくりと味わって貰いたい所である。(当然、ボーカリストとしての彼もたっぷりと堪能出来る内容ではありますが...)
尚、本アルバムと先にピックアップした8枚目のアルバムの「ON THE BEACH」が2 in 1になったアルバムがイギリスではリリースされている。2枚のDISCとなっているため、それぞれのアルバムごとに独立したDISCとなっていて、カットされた曲も無いため、ライブラリーに加えるには実にお買い得である。
↓「2 in 1」はこちらです。(当然、UK盤になります。)
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