ケータイ刑事銭形泪31話(2nd.18話)[裏ネタ編]PART 10 [ケータイ刑事]
「銭形泪」の2nd.第18話(通算では第31話)「君の瞳はゲッツーコース! ~野球大会殺人事件」の裏ネタ編・増補は今回が2回目(この物語では通算10回目)となるが、今回は野球に関係する事柄から、泪ちゃんはこれだったことから「監督」について、そして泪ちゃんは「100」番だった「背番号」について、そして泪ちゃんが必勝の策として「ちゃんとやりなさい」と言ったことに対して佐藤選手が口にした「抽象的」について、それに対して泪ちゃんが口にした「口答え」について記します。尚、「監督」については「泪・31話(2nd.18話)[裏ネタ編]PART 2」で記したものをベースにして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての「裏ネタ編」は、2009/8/31、9/2、3、5、6、9、10、12日付けで記しています。)
「監督」:人の上に立って、全体に目を配って指図をしたり、総まとめを行ったりすること、またはそれを行う人や組織のことをいう。また、初期キリスト教に於いては、高位の聖職者のことを指した。(これは「Bishop」の和訳の役職のことである。後のプロテスタント教会では、聖職者や司教に該当する。)一般的には前者のことを指していて、様々な所に「監督」は存在している。尚、「監督不行届」と言うのは、十分に目を配ることが出来なかったことを指しているが、この言い方では人ではない意味としての「監督」の典型的な使用例である。
監督は、管理者であることから、ある程度の人数がいる集団には必ず存在している。特にスポーツの世界では、団体競技のチームに於いて、チーム作りを行い、試合では作戦を考え、選手起用や指示を出す人がいて、これを「監督」と呼んでいる。(早い話、チームの責任者ということになる。)→プロ野球やサッカーでは、チームの成績が良くないと、その責任を取らされて、よく首を切られていることからも、チームの責任を背負っているということが分かる。但し、この役割を担っていても、競技によっては「監督」とは呼ばずにそれ以外の呼び方を採用している競技もある。(例えば「ヘッドコーチ」「マネージャー」など)
また、工事現場に於いては、現場監督と呼ばれる人がいて、作業現場において、正しく作業が行われているか、安全に作業をしているか、などを含めて現場の責任者がいる。
映画や演劇の世界では、作品の方向性を示し、演出を行ったりする責任者として監督がいる。作品をまとめ上げる責任を負っているが、企画を立てたり、資金を集めたり、渉外的な交渉を行ったりするのはプロデューサ(製作者)であって、監督ではないが、中にはプロデューサと監督を同一人物が兼務することもある。
行政に於いては、指導を行ったり、見張ったり、取り締まりを行う役所があって、これを「監督官庁」と呼んでいる。一般的には政府機関や各省庁がこれに該当する。
学生であれば、身近な「監督」としては、試験の時に、試験会場を取り仕切り、不正行為が行われていないかを監視する「試験監督」ということになるのでしょうか...
「監督」と言っても、色んな監督がいることから、日本語ではこれらを全て「監督」と言っているが、英語ではそれぞれ別の言葉で呼ばれていて、「Administration」「Supervision」「Custody」が「監督をすること」の意味であり、「Supervisor」「Manager」「Director」「Proctor」「Invigilator」「Head Coach」「Boss」などは監督を行う人を指している。
「背番号」:運動選手がユニフォームの背中に付ける番号のことである。英語では「Uniform Number」、ドイツ語では「Rückennummer」、フランス語では「Dossard」、スペイン語では「Número de escuadra」という。
元々は、団体競技に於いて、出場している選手の識別を目的として用いられた番号制から生まれたものである。番号があることで、観客は選手の顔まで見えなくても、番号によってそれが誰であるのかが分かることになり、歓迎されることになった。但し、選手の間では、(特にアメリカでは)番号を付けることは囚人のようになるとして嫌われたのも事実であった。しかし、観客に好評だったことから、それを受け入れる形となって、嫌う声は消えてしまい、背番号を使うことが当たり前になった。
特に野球では、背番号の数字も選手の顔の一つとして定着している。しかし、その一方で、ゲームに出場している選手を見分けることを第一の目的としている競技もあって、そういう競技では試合に於ける選手のポジションに応じて背番号を用いるため、試合毎に同じ選手でも違う番号を付けることもある。(1つの大会内であれば混乱を避けるため、同じ番号とするのが一般的ですが...)
陸上競技では、数多くの選手が参加すること、また1人の選手が複数の競技に参加することもあって、基本的にゼッケンとした番号で管理することが当たり前になっている。オリンピックのような世界規模の大会でもそうであるが、基本的に4桁の数字が入ったゼッケンを背番号として使用している。
この物語では、泪ちゃんの背番号は「100」であったが、日本のプロ野球では、支配下登録選手は「0」「00」または「1」~「99」の数字にすることが定められているため、「100」という背番号は育成枠の選手かバッティング投手やブルペン捕手というスタッフの番号ということになる。大学野球や社会人野球では、監督の番号まで定められているリーグもある。が、この物語では草野球ということなので、自由に好きな数字を選んでいるということで問題ないでしょう。(どちらのチームも強くて全国大会にまで進出するようなチームでもないですからね...)
「抽象的」:現実から離れて具体性を欠いているさま、注目される要素をそのことから抜き出して無視することである。英語では「Abstract」「Discrete」という言葉が使われる。
この物語では、「必勝の策」として泪ちゃんが口にした「ちゃんとやりなさい」ということは、具体的にどのようにするのかを言っていないだけに、まさに「抽象的」なものである。(佐藤二朗さんの言う通りですね。)が、具体的なことは言っていないものの、手を抜かずに、真面目に、正直に、しっかりと、勝利に向かってちゃんとやる、というのは、決して間違っていることではない。(というよりも、誰でもそのように認識していることである。)但し、どうするのかという具体的な指示が無い以上、これは「必勝の策」とは言えないため、佐藤選手が言ったのも正論ということになる。
「口答え」:目上の者に逆らって言葉を返すことを言う。英語では「Retort」と言うのが正式の単語であるが、アメリカでは「Back Talk」、イギリスでは「Back Chat」ということもある。また「口答えする」ということでは「Talk Back」または「Answer Back」と言う。(「Talk Back」は子供が親にたいしてのように、目下の者が目上の者に対して「言い返す」というニュアンスがあり、「Answer Back」は抗弁するというニュアンスがある。)
この物語では、年令では泪ちゃんが下で佐藤選手が上であるが、泪ちゃんは監督、佐藤選手は1選手ということなので、監督に反論する佐藤選手は形の上では「口答え」ということになるが、そもそも泪ちゃんの監督としての指示(作戦)が作戦になっていないので、「口答え」というのは当てはまらないですね。まあ、泪ちゃんにしたら「監督」というものをやってみたかったということで、この言葉も一度は言ってみたかった言葉というように解釈しておくことでよろしいかと...
↓様々な「監督」
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↓参考まで
背番号42 メジャー・リーグの遺産 ジャッキー・ロビンソンとアメリカ社会における「人種」
- 作者: 波部 優子
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センス・オブ・プログラミング! 抽象的に考えること・データ構造を理解すること
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- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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