CULTURE CLUB『FROM LUXURY TO HEARTACHE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼らの4枚目のアルバムである。が、本アルバムを発表してまもなく、B・ジョージのドラッグ事件での逮捕によって活動休止(この時は実質的には「解散」であるが、1998年に再結成し、活動再開と休止を繰り返している。)になってしまった曰のあるアルバムである。事件があったことで実に微妙なアルバムになってしまった。イギリスでは最高位10位、アメリカでは最高位32位、日本では最高位13位を記録したが、事件のせいでセールスがストップしたため、ある意味では不幸なアルバムとなってしまった。(事件がなかったら、更にセールスは伸びたのは間違いないでしょう。但し、チャート成績で最高位については「?」ですが...)
収録曲は、オリジナル版では全曲であったが、現在では3曲のボーナス・トラックが追加されて全13曲の収録となっている。収録曲は以下の通りである。(ボーナス・トラックは後ろの3曲。)『Move Away』『I Pray』『Work On Me Baby』『Gusto Blusto』『Heaven's Children』『God Thank You Woman』『Reasons』『Too Bad』『Come Clean』『Sexuality』『Move Away (Extended)』『God Thank You Woman (Extended)』『Sexuality (Extended)』。
この中からシングル・カットされたのは3曲で、『Move Away』はイギリスで最高位7位、アメリカで最高位12位を記録していて、まずまずのヒットとなったが、続くシングルの『God Thank You Woman』はイギリスで最高位31位、豪州で48位を記録しただけ、カナダでは『Gusto Blusto』がシングル・カットされて24位を記録しただけである。(事件の影響で活動休止になったことが大きいのですが...)
お薦め曲としてはシングル・ヒットを記録した『Move Away』とリミックス・バージョンも作られた2曲のオリジナル・バージョンの『God Thank You Woman』と『Sexuality』、それ以外では『Work On Me Baby』をピックアップしておく。
全てはB・ジョージのドラッグ事件のため、本アルバムは黒歴史になってしまったが、内容的にはこれまでの彼らのアルバムの延長線上にあるものであって、ポップでキャッチーで聴きやすい楽曲が集まったアルバムである。(事件がなかったら、これまでのアルバムのように大ヒットという所まで延びることになったでしょうね...)が、事件を起こした本人は問題となるのは当然であるが、本アルバムに収録されている曲には罪は一切無い。それだけに、音楽的な所でもっと表舞台に出て欲しいと思うアルバムである。デキは悪くないのですから...(現状ではB・ジョージの転落の人生が始まったアルバムのような言い方がされているのが残念である。)
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