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「不良番長」(その2) [映画(邦画)]

今回から各作品について述べていくが、今回はシリーズがスタートした最初の年の唯一の作品であるシリーズ第1作についてです。

シリーズ第1作不良番長
作品データを記しておくと、1968年の東映東京の作品で、時間は89分、監督は野田幸男、脚本は松本功と山本英明の2人、撮影は山沢義一、美術は藤田博、音楽は八木正生である。そして出演は、梅宮辰夫、谷隼人、丹波哲郎、克美しげる、大原麗子、夏珠美、南原宏治、渡辺文雄、石山健二郎、藤村有弘、左とん平、沢たまき、応蘭芳、泉京子、桑原幸子、藤江リカ、小野川公三郎、室田日出男、佐藤晟也、小林稔侍、保高正信、ジョー山中、土山登士幸、日尾孝司、植田灯孝、永井秀明、片山滉、中村てるみ、大月清子、辰巳典子、真木亜沙子、三重街恒二、山之内修、渡辺元彦、木川哲也、水城一狼、穂積明、佐藤汎彦、小川幸助、岡野耕作、たちである。

新宿の盛り場を根城にしているカポネ団は、いかなる組織にも属さず、恐喝や婦女暴行は朝飯前という不良グループがいた。リーダーは神坂弘であって、その下にイサム、ロクオン、ランキング、タニー、お豊たちが従っていた。表向きの仕事としてはスナックのバーテンということになっている神坂だったが、まともな仕事はしていなかった。

ある日、タニーがサイケクラブで女子学生・龍子と知りあい、彼女をカモにしようとして、仲間のいるマンションに連れ込んだ。しかし、龍子は身の危険を感じ取り、男たちのぐらいに密かに睡眠薬を入れ、それを男たちが飲んで眠った隙にだっしょつしようとした。しかし、神坂が現れて、その計画は失敗し、神坂の意のままにされてしまう。後日、龍子の父が神坂を呼び出して、慰謝料を取ろうとする。龍子の父・清之助は榊一家の親分であったが、新興暴力団の大江興業に縄張りを取られてしまい、残された金看板を細々と守っていた。が、神坂はその要求を無視して、再び龍子を犯す。で、清之助は神坂の度胸の良さに惚れ、神坂を抱き込み、大江興業に復讐を使用と画策する。計画は、3000万で神坂を抱き込み、建設中のホテル工事での大江興業の横領をネタにして、大江興業から金をゆすり取ろうというものだった。

今では神坂を愛するようになっていた龍子もこの計画に加わり、神坂たちは大江興業の横領の全貌を徹底的に調べ上げる。しかし、大江興業も黙ってはおらず、反撃に出る。で、神坂の仲間のロクオンが殺された。で、神坂は仲間を率いて大江興業に殴りこみを掛け、血で血を洗う大乱闘へとなった。神坂の仲間たちは殺され、神坂も負傷し、助けに入った龍子の車で何とか脱出したのだった...

ストーリーはあるとは言うものの、クライマックスの殴りこみに至るまで、兎に角暴れ回ることを中心にした展開である。こういう作品はアメリカでも'60'sの終わりに登場したニューシネマに見られる若者の姿の一つであって、その当時の時代ならではの作品である。ということで、細かいことを気にせずに、楽しむことにしましょう。何せ、こういう作品は、現在では暴力描写が問題となってR-15指定を受けるのは必至であり、暴力描写も内容が無いようであるだけに、実質的にこういう作品の製作は不可能に近いでしょうから、貴重と言えば貴重な作品でもありますし...

 

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