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名曲探偵アマデウス#69 ドビュッシー「水に映る影」 [ドラマ]

今週は、本放送の時にトラブルがあって録画に失敗したため記すのが遅れました。(一応、月曜の本放送の時に見ているのだが、もう一回見てから記すことにしていますので...)それにしても番組指定の「毎週予約」でこういうトラブルがあるということで、バックアップのために時間指定での録画予約もしておいた方が無難ですね。(問題なければ1つはそのまま消去すれば良いだけですから...)


月に3本ずつというペースで進んで行く3年目の「名曲探偵アマデウス」。今月の1本目はドビュッシーの「水に映る影」でした。ドビュッシーの曲は、今回のこの曲が4曲目となって、現在1位(5曲)のシューベルトとベートーベンを追い上げる2位グループ(ショパン、チャイコフスキー、モーツァルト)に入りました。

今回は、依頼人のテンションの高さと暴走気味な所をカノンさんがついていったり、止めようとしたりということがあって、またまた違ったカノンさんの姿が見られたのが面白い所でした。

冒頭、居眠りしているカノンさんが目を覚まし、所長が嫌みを言うが、「暇」と返すのはいつものことなので驚きはしないが、「動けばお腹空くし...」と言ったカノンさんの発言には度胆を抜かれました。貧乏事務所で給料も十分ではないとしても、少しでも食べないようにしてお金を使わないようにしようというのは、涙ぐましいですね。(それならばこの事務所に住み込みにしたら、動く量も大幅に減ることになると思いますが...)

そんな所に依頼人が短歌を詠って登場する。パートタイマーで昼休みは45分しかないというその依頼人は、短歌の指導を受けているフランス人の仏蘭素和(フランソワ→こういう当て字を使った名前の人物が出てくるって、やっぱり「ケータイ刑事」を思い出させてくれます。)から送られた短歌と一緒に渡された曲について、メッセージを知りたいということだった。尚、仏蘭素和は26歳で、フランスの大学で日本の古典の研究をしており、依頼人はバツイチのアラフォーの何処にでもいるようなパートタイマーでした。

仏蘭素和から渡された曲はドビュッシーの「水に映る影」で、短歌が上達する方法があるのではないかという考えで、所長は依頼を受けた。そのバックで、カノンさんは短歌を指折り字数を数えているのが面白い所でした。で、いきなり「季語がない」と言ったカノンさん。すかさず所長は「それは俳句」と教えてくれる。(が、季語のある「俳句」、季語のない「川柳」や「短歌」と、色々と混同されているのも現実ですし...)で、「天出臼夫の早わかり短歌講座」ということで、所長が簡単に短歌についての説明をするミニ・コーナーへ。(→「教えて先生」などのミニコーナーを思い出させる構成ですね。)

所長は、曲をモチーフとして短歌を詠んだと考えて、いつものように曲に入って行く。まずは「メロディが無い曲」ということでの説明から入って行き、この曲をピアノ演奏する時に用いられる演奏テクニックが紹介される。

「ハーフタッチ」についてはピアノだからこそ出来ることであって、ピアノの原形というべき楽器のチェンバロでは出来ないことであるだけに、楽器を知ってこそ出来るテクニックというのは興味深いところでした。

続いて、ピアノのペダルに付いての説明がある。(所長が「ペダル」と言ったらすかさず依頼人が「下さい」と言ったのは笑わせてくれます。)まずは一番右側のペダルについて。「伸音ペダル」と説明していたが、「長音ペダル」とか「ダンパーペダル」という言い方もあるペダルである。そして一番左のペダルについて、「弱音ペダル」と説明していたが、「ソフトペダル」という言い方もあるペダルである。この2つのペダルについて、それぞれ動作とその効果の説明を丁寧に行っていて、実に分かりやすかったですね。(いつものことですが...)

ただ、真ん中のペダル(「ソステヌートペダル」)についての言及も欲しいところでした。(この曲の演奏には使わなかったとしても、一言ぐらい触れておいて欲しかった...)ただ、このペダルは、一部のメーカーのピアノには備えられていない場合もあるだけに、それらの説明をするとなったら色々と長くなるのでしょうけど...

更に、続く説明では東洋音楽との出会いということで、ジャワのガムラン音階(五音音階)が使われていることの説明から、東洋のものに造詣があるドビュッシーということで、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」が出てきたが、これは従姉妹の「銭形海」を思い出します。

曲の説明は進んで行くが、仏蘭素和の真意は分からないままであった。そんな中、カノンさんが「ひょっとして」ということで口にした「ラブレター」というところから、物語は急展開となる。(カノンさんのさりげない一言って、謎を解く大きなヒントになることが大きいが、こういう所があるため、所長とカノンさんのコンビは楽しく、切っても切れない名コンビなんですよね。)

「天出臼夫の早わかり短歌講座・パート2」ということで、語られるのはカノンさんの口から出たラブレターということから「相聞歌」について説明する。→平安時代、貴族の間では、求婚する際は必ず丹下を送っていただけに、歴史のある行いでもありますね。

更に「パート3」ではドビュッシーの人生について、特に複数の女性との関係があって、駆け落ちしたことがあるということまで語られる。カノンさんはそういう男には耐えられないようで、やはり自分のことを思ってくれる一途な男でないとダメなのでしょうね。

結局、仏蘭素和に恋い焦がれていた依頼人は、自分値は余りにも立場が違いすぎるということで、「夢を見させて貰った」と思って諦めることにしたが、カノンさんや所長の考えは違っていた。そして所長が最後に気づいたのは、仏蘭素和から送られた短歌のそれぞれの頭の文字を繋げると「じ」「ゆ」「て」「え」「む」となったということで、仏蘭素和から依頼人に対するプロポーズということだったと解いた。すると依頼人は完全に天に舞い上がってしまい、暴走モードに入ってラブラブ短歌(?)を口にしていた。ご丁寧に、カノンさんはそれに対していちいち転けるというサービス満点の対応をしていた。

今回は、ドラマ部分は37分半強、曲が5分半弱、ラストのオチの所が1分弱という構成で、ドラマ部分がやや長めという構成でした。

ラストのオチは、依頼人だった小町和歌子が短歌の本「愛の城」を出版してそれがベストセラーになっていた。所長はその「愛の城」を広げて目を通していた。カノンさんは「ビックリですね」と言い、週刊誌(週刊真相)を広げて、小町の記事を読んでいた。それは「大富豪の妻の座を射止めた元パートタイマー」ということで、「アラフォーシンデレラかせ詠む妄想短歌」という記事だった。で、カノンさんは「私も」と言って立ち上がって短歌を詠む。これに所長は「まだまだだな」と貶す。するとカノンさんは「そういう所長はどうなんですか」と反論する。所長は短歌が記された色紙の山を取り出して、一地挽上にあった短歌を詠む。「なかなかいいだろう」という所長だったが、カノンさんは転けていて「何処が?」と言っていた。

今回の依頼人は舞い上がったり、暴走したりという所が色々あって、カノンさんの対応の仕方が随分と大人に感じられました。(ある意味では、カノンさんは完全に食われていたということも出来る。)冒頭では居眠りをしていたのをはじめ、今回のカノンさんはややおとなしい感じであったが、「季語は?」というボケが入ったり、謎解きに大きなヒントとなるさりげない発言というように、カノンさんはカノンさんで所長との行きのあったコンビぶりを発揮していましたね。また、「ケータイ刑事」に繋がるネタがいくつかあっただけに、そろそろ銭形ーズの誰かを依頼人として登場させて欲しいですね。(やはり普通に考えると分家の従姉妹たちの誰かということになるでしょうが、出来ればお姉ちゃまを希望したいところです。)

来週はファイルNo.070のムソルグスキー「交響詩『はげ山の一夜』」です。この番組はDRモードで7話ずつをBD-R-DLに収めている(1層のBD-Rだと、DRモードでは3話しか入らず、27分ぐらい(確実に0.5話分ある)余ることになるため、DLを使っています。)のだが、次回で10枚目のDISCも満杯ということになりますね。その後は、19日は「海の日」の祝日であるが、「スターウォーズ」関係の番組が放送されるためにお休みとなって、ファイルNo.071のシベリウス「交響曲第2番」は7/26です。

 

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