DEAD CAN DANCE『DEAD CAN DANCE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。オーストラリア出身で、結成は1981年という彼らであるが、デビュー・アルバムとなる本作の完成までにたっぷりと時間が掛けられていて、完成度の高いアルバムに仕上げられている。但し、後のサウンドとは大きく違った世界のものである。結成時には「ポストパンク」のグループという触れ込みがあったものの、民族音楽との融合を試みたり、'90'sになって定着するオルタナティブ系のサウンドを用いたり、クラシック系の手法を取り入れたりということで、ジャンルと言うことでは「?」ということになってしまうのだが、何でもありで全く別物だったものを融合させて新たなものを生み出す所は、サウンドは違っても嵐のように過ぎ去ったパンク・ムーヴメントの後の「ポストパンク」の時代のエネルギッシュに満ちたものである。
収録曲は以下の全10曲である。『The Fatal Impact』『The Trial』『Frontier』『Fortune』『Ocean』『East Of Eden』『Threshold』『A Passage In Time』『Wild In The Woods』『Musica Eternal』。
尚、本アルバムからのシングル曲は無く、本アルバムと別に12"シングルとしてリリースされた「Garden Of The Arcane Delights」の全収録曲である4曲(『Carnival Of Light』『In Power We Entrust The Love Advocated』『The Arcane』『Flowers Of The Sea』)がボーナス・トラックとして収録されている。
お薦め曲は、アルバムからは『Frontier』『Fortune』『Ocean』『Musica Eternal』を、12"シングル(ボーナス・トラック)からは『Carnival Of Light』『Flowers Of The Sea』をピックアップしておく。
本アルバムのサウンドは、神秘的なちょっと不思議な世界に通じるものであり、クラシック音楽の様なスケールの大きさ、イージーリスニングやムード音楽にある気軽さを堪能することが出来る。また、ちょっとした時のBGMにしても悪くないものである。(が、BGMにしたつもりが、BGMではなくて聴き入ってしまうことになる可能性も十分にあるだけに...)
ヒットということではこれというものは無いが、隠れた名曲というものはそういうものである。一度は聴いておきたい所である。
↓アナログ盤
Dead Can Dance / Garden of Arcane Delights Ep [Analog]
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Vinyl 180 / Virtual
- 発売日: 2008/11/18
- メディア: LP Record
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