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DEXYS MIDNIGHT RUNNERS『SEARCHING FOR THE YOUNG SOUL REBELS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表された彼らの1st.アルバムである。(邦題は「若き魂の反逆児を求めて 」)彼らは1982年に発表する2nd.アルバムに収録されている『Come On Eileen』の英米No.1ヒットで知られている。特にアメリカではこの曲だけという一発屋というイメージが定着しているが、本国イギリスでは一発屋ではなく、デビュー・アルバムからも全英No.1ヒット曲を生んでいる。本アルバムはそんな彼らの記念すべきデビュー・アルバムである。尚、本アルバムはイギリスでは最高位6位を記録するヒットとなっている。

収録曲は以下の全11曲である。『Burn It Down』『Tell Me When My Light Turns Green』『The Teams That Meet In Caffs』『I'm Just Looking』『Geno』『Seven Days Too Long』『I Couldn't Help If I Tried』『Thankfully Not Living In Yorkshire It Doesn't Apply』『Keep It』『Love Part One』『There, There My Dear』。

この中からシングル・カットされたのは都合3曲である。最初のシングル(注:彼らのデビュー・シングルではない。→デビュー・シングルは前年に発表されていて、アルバム未収録曲である。)の『Geno』が全英チャートで1位を獲得する大ヒットとなった。続く『There, There My Dear』も全英チャートで最高位7位を記録している。そして、チャートインは記録していないが、『Keep It』は『Keep It Part Two』としてシングル・カットされているのだが、自ら「Inferiority Part One」と蔑んだタイトルが括弧付けで付けられている所が彼らの面白い所でもある。

お薦め曲は、全英No.1ヒットとなった『Geno』と、ヒットを記録した『There, There My Dear』、それ以外では『Burn It Down』と『Seven Days Too Long』をピックアップしておく。

彼らは、バンド名に「DEXYS」と付けていることからアメリカ南部系のバンドと思われていて、更に『Come On Eileen』のヒットのためにポップなバンドというイメージがあるが、それは結果的にそう言うイメージが定着しただけのことであって、出発点は違っている。元々はパンク・バンドとして1978年に結成されたのだが、K・ローランドのワンマン・バンドであって、サウンドが瞬く間に変わっているのである。何せ、パンクからソウル系の血を引いたニューウェーブ系のサウンドを経て、大胆なホーン・セクションを使った音を奏でたと思ったら、ケルティックな民族音楽の要素を取り入れたりという変わりようである。特にアメリカでの大ヒット曲である『Come On Eileen』の影響で、1st.アルバムについては、イギリスではともかく、アメリカでは余り知られておらず、1983年に本アルバムを中心として初期の曲を集めたコンスピレーション・アルバム「GENO」がリリースされたもののアメリカではほぼ無視されてしまっただけに、本アルバムのサウンドを耳にすると、本当にD.M.R.なの?と思ってしまうようなサウンドの違いがある。が、本アルバムのサウンドを経て『Come On Eileen』が生まれているのは紛れもない事実である。また、本国イギリスでは十分なヒットを記録して、評価もされている。(イギリスとアメリカでは色々と違いがあるのだが、本アルバムのように極端な差が出ているというのもまた珍しいですが...)

ということで、彼らを語る上では忘れてはならないアルバムであるのに、アメリカでは地の底に隠されたアルバムのようになっていて、イギリスでは正当に評価されているという大きな差が出てしまっているのが残念な所であるものの、チェックしておきたいアルバムであることに変わりはない。特に、ソウル系の血を引くロックやポップなサウンドガお好きな方であれば、特に違和感なく受け入れられるでしょう。

 

Searching for the Young Soul Rebels (Rpkg)

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  • 発売日: 2000/08/23
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若き魂の反逆児を求めて

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