DEF LEPPARD『HIGH 'N' DRY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼らの2nd.アルバムである。彼らがブレイクするのは1983年の次作と言うことになるのだが、ハードな方向性のサウンドとしては本アルバムで完成することになり、内容的にも完成度が高いアルバムとなった。そのため、本アルバムの評価は高く、本アルバムから彼らの快進撃が始まったとする声もあるほどである。チャート成績としては、イギリスではで1st.アルバムよりも伸びなかったものの、最高位26位を記録し、アメリカではBillboardで最高位38位を記録している。(1st.アルバムは51位が最高位だった。)
収録曲は以下の全10曲である。『Let It Go』『Another Hit And Run』『High 'N' Dry (Saturday Night)』『Bringin' On The Heartbreak』『Switch 625』『You Got Me Runnin'』『Lady Strange』『On Through The Night』『Mirror, Mirror (Look Into My Eyes)』『No No No』。
この中からシングル・カットされたのは2曲であるが、特に大きなヒットにはなっていない。1st.シングルの『Let It Go』がBillboardのロック・チャートで34位を記録しただけで、イギリスではチャートインしなかった。また、2nd.シングルの『Bringin' On The Heartbreak』は鳴かず飛ばずであった。
お薦め曲は、シングル・カットされている『Let It Go』と『Bringin' On The Heartbreak』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『High 'N' Dry (Saturday Night)』、そして『Lady Strange』と『On Through The Night』をピックアップしておく。
前作でもハード・ロック路線を突き進んでいたが、一段と磨き上げられたハードなサウンドを聴かせてくれるようになったことで、将来の期待の星という存在は揺るがないことになる。(そして次作でいよいよブレイクすることになる。)前作に見られた若さからくる未完成な部分が洗練されるようになって、確実に進化していることも分かり、完成度も高いアルバムとして仕上げられている。また、捨て曲が無いところも良い所である。
彼らというと、やはり3rd.アルバム、4th.アルバムが有名であるが、その大ブレイクするだけのものが2nd.である本作でも蕾として膨らんでいるだけに、彼らのサウンドを聴くのであれば、しっかりと聴いておきたいアルバムの一つである。(原点と言うことでは1st.アルバムを外すことは出来ないが、バンドとしての力量を計る上では本アルバムは外せない所である。)
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