SSブログ

「不良番長」(その5) [映画(邦画)]

今回は1969年製作のシリーズ第4作について記します。本作で監督が変わった(内藤誠の監督デビュー作である。)ことで、シリーズの流が少し変わってくることになった作品としても知られている。

シリーズ第4作不良番長 送り狼
作品データを記しておくと、1969年の東映東京の作品で、時間は91分、監督は内藤誠、脚本は松本功と山本英明の2人、撮影は星島一郎、美術は藤田博、音楽は八木正生である。そして出演は、梅宮辰夫、谷隼人、菅原文太、赤座美代子、夏珠美、山城新伍、鈴木ヤスシ、春川ますみ、三原葉子、丹下キヨ子、小松政夫、団巌、長井浩二、保高重信、安部徹、沼田曜一、藤山浩二、八名信夫、木川哲也、花田達、日尾孝司、上田吉二郎、大辻伺郎、山口火奈子、小林千枝、小磯マリ、瀬尾節子、青山ジミー、木村修、南利明、大泉滉、左とん平、須賀良、深田弘、たちである。

新宿を根城とする不良グループ・カポネ団を率いる神坂はデートクラブを始めた。が、このことが引き金となって、赤線廃止以来の伝統を誇る同業者の紅バラ会と対立することになる。で、紅バラ会会長・大森あいの娘・桂子を人質にして、商売仇をゆすった神坂だったが、全く効き目はなかった。というのは、桂子はこの一帯を牛耳る関東挺心会会長・川島の女であり、川島は対立する2つのクラブを傘下に収めようと画策していたためだった。で、早速川島の圧力が神坂に迫ってくる。で、神坂はデートクラブをあっさりと廃業してサラリーマン金融に転じる。しかし、これも関東挺心会が領分を犯したとして、カントンに廃業に追い込まれる。

一方、紅バラ会の方も関東挺心会の圧力に屈し、商売替えをして、学生の暴力とストライキのために廃校寸前に追いやれらた城南短大を買収し、マンション売春をしようと理事長の江藤と話を進めていた。が、やはり関東挺心会もこの城南短大を狙っていた。大森の根回しで形勢不利と見た関東挺心会は、邪魔者でしかない大森を殺害してしまう。が、城南短大の経理課の秋山が江藤の不正を暴き、そのことを神坂が掴む。で、神坂は直ぐに動き、大森の息子・西条文男と共に江藤を脅迫して、江藤のビルを乗取った。しかし関東挺心会も、桂子を人質にしてビル譲渡契約書にサインをさせていた。神坂たちは桂子を取戻したが、ビル譲渡契約書がニセモノと知った関東挺心会は、烈火の如く怒って、カポネ団の仲間や西条を殺してしまった。生き残った神坂と少数の者たちは、殺された仲間たちの復讐のために立ち、関東挺心会に乗り込み、川島を仕留めて復讐を果たして。

物語の展開は基本的に過去3作と同じであるため、監督交代はさほど基になることはない。が、もう少しシリーズが進んで行くと、内藤監督はギャグを前に出していくことになり、本シリーズがコルディ路線にシフトしていくことになる。そのきっかけとなったのは本作である。(本作ではコメディにギア・チェンジしたという所までは言えないものの、兆しは出ている。)

ということで、特に派手なことがあったり、大きなポイントとなる部分がある訳ではないのだが、後のシリーズのことを考えると、ギア・チェンジがあるだけに、チェックしておきたい作品である。

 

不良番長 送り狼 [DVD]

不良番長 送り狼 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。