SSブログ

名曲探偵アマデウス#71 シベリウス「交響曲第2番」 [ドラマ]

今月の3本目であると同時に、夏休み前の新作の最後となる今回は、シベリウス「交響曲第2番」でした。シベリウスも2曲目となりましたね。(ファイルNo.008「フィンランディア」以来です。)で、途中でその「フィンランディア」について、カノンさんが「以前に所長が解決した事件」としっかりと言っていましたが、カノンさんの記憶力は流石でした。

また、前回は幽霊のコスプレをしていたカノンさんが、今回は北欧美人に扮して(冒頭で)少しだけ登場していたということは、次の新作までは5週間の間があいて、6週後になるということからのファン・サービスだったといったらいいのでしょうか...

冒頭、事務所で所長がモデルとなった写真撮影が行われている。カメラを手にしているのはカメラマンの光TOKAGE(「光と影」ではなくて「光トカゲ」というのが面白い所です。)そんな所にカノンさんが戻ってきた。(何とも言えない変なものを見てしまったという表情が良いですね...)で「所長、どうしちゃったんです?」と尋ねる。するとそくこで撮影の方は終わり、「どうしても私にモデルになって欲しい」と言われたことをちょっと自慢げに応える所長。で、カメラマンがカノンさんにご挨拶。カノンさんは知っていて「ファンなんです~」と言っていたが、こういう場合の社交辞令も心得ているようなカノンさんでした。で、光は所長を撮影した写真を加工して、CGを使って写真をアートとして加工して、完成した作品を見せた。(所長がトカゲになっている...)カノンさんは感心していたが、所長は不満げな表情を見せた。

カノンさんは、何故ここにやってきたのかを尋ねる。今、21世紀プロジェクトの撮影で忙しいはずだとも言うと、「ミュージックのことでトラブルがある」ということで相談に来たのだった。で、それは、世界的なモデルのミッミを撮影していたときのことだった。ミッミは突然ポーズをとるのを止めて、ある曲を歌い始め、そしてそのまま帰ってしまったのだった。その曲がクラシックらしいということだった。ミッミは北欧出身ということで、所長はその曲が直ぐに分かった。(シベリウスの「交響曲第2番」)で、光は依頼人として、ミッミが言いたかったことは何か?ということの相談で、上手く行ったら所長を「ウッス」として21世紀プロジェクトのモデルに推薦したい、と言った。で、こういう言葉に弱い所長は依頼を引き受けた。(尚、ミッミは金髪のカツラを付けて、黒川さんが演じていました。)

いつものように第1楽章から入って行く。ここではテーマが「自然」ということで、その仕掛けについての説明へ。で、「波」そして「鳥」を表現しているということが語られる。尚、この部分の説明で面白かったのは、シベリウスの自筆譜と現在の楽譜との比較が行われるが、自筆譜は児で焼けて残っていないという所に時間の経過を感じられました。

で、ミッミは「自然に撮って欲しい」ということだったのか?となると、「話にならない」として、依頼人は立ち上がってしまった。というのは、依頼人はCGを使って加工するため、自然に撮るというのは自分のスタイルに合っていないというのだった。が、所長は「この曲を聴くと考えが変わるかも知れませんよ」と言って、その続きへ。

ここではシベリウスの代表曲の『フィンランディア』が出てくる。カノンさんは「所長が以前解決した曲ですよね」と言って、その時のことを簡単に口にした。が、「交響曲第2番」とは随分と曲調が違うとも言っていた。所長は、シベリウスが「交響曲第2番」をさっきを串田のは「フィンランディア」を作曲した直後であったが、成功に甘んじることなく自分のスタイルを模索していた、と説明した。(で、シベリウスの生い立ちから、この曲が作曲された時代の彼の状況の説明へ)

所長は「自分のスタイルを見直してみることも大切」と良い、カノンさんは「もう少し聴いてみましょうよ」と言い、依頼人もとりあえず戻った。で、第2楽章へ。

ここでは「死」についてということで、「ドン・ファン」についての説明が行われる。民間伝承の「ドン・ファン」、どうして「ドン・ファン」が取り入れられたのか、ということが説明される。そして、「ドン・ファンの死」を描くためにティンパニーの演奏表現に工夫をしていることの説明が行われる。(ロール(トレモロ奏法)→野本先生が登場しないということで、説明の仕方が今一つでした。)

更に、次信分の楽譜はシャープ(「#」)が6つも付いているということが語られ、その意味として、「シャープ」は「十字架「+」2つ」で出来ていて、「シャープがいっぱい」は「十字架がいっぱい」、それは「キリストの昇天」ということで、その説明へ。

そして、いつかは誰でも「死に向きあわなければならない」ということから、依頼人が向きあっていないものがあると所長が指摘する。で、依頼人は「被写体との関わり」を否定していたと告白する。依頼人は、人間は被写体であって、言葉を交わす必要はなく、CGで対処できると言う。

所長は第4楽章へ進める。曲を聴くとカノンさんが「ミッミが曲に含まれている」と口にして、所長がその説明をする。で、メロディの中に「促音」が含まれているということで、「促音」の説明へ。促音はフィンランド語には多く、シベリウスはそれを曲に取り入れたということの説明で、模索しながらもフィンランドを愛しているという気持ちが語られる。

更に、その続きの部分ではオスティナート音型が延々と続いていて、それは苦難を表現していて、30回続く、そしてその後に更に70回以上のオスティナート音型が続き、その長く苦難の後に成功がある、と語る所長。(やっぱり人生相談になってきましたね...)曲の方も、この曲でシベリウスは成功を得たということで、そのシベリウスに重ねて、これまでの自分のスタイルに安住することなく、新しい挑戦を続け、困難な道を乗り越え、真に自分らしい写真を撮って欲しいということではないか、と結論を出す所長。で、依頼人は、ミッミの方から自分に向きあってくれていたことを知り、その気になって、自分の魂の告白を取り上げる決意をした。

で、帰り際に依頼人は所長とカノンさんの写真を撮らせて欲しい、と言って写真を撮ると、「アディオス」と言って帰って行った。

今回は、ドラマ部分は37分半弱、曲が6分強、ラストのオチの所が30秒という構成であり、ドラマ部分が長く、ラストのオチを短くまとめていました。ただ、曲が43分を超えた辺りから、ひょっとしたらオチなしということ(ファイルNo.001ではそうでした。)もあるのかな?と思ったぐらいでした。尚、曲の部分は、この時間ではダイジェストになるのは仕方のない所であるが、第4楽章のダイジェストとなっていました。

ラストのオチは、(いつものように)依頼人からの事後報告ということで、メールが届いている(いつもは手紙なのに、今回はメールでした。)とカノンさんかせ言うと、所長は「撮影は上手くいったのかな?」と言ってカノンさんの方にやってくる。カノンさんはメールを読み上げる。「ミッミとはすっかり打ち解けで撮影は快調です。お礼に先日撮った写真を送ります。お二人の魂の告白です」ということで、カノンさんは添付されている写真を開いた。するとカノンさんの顔が引きつった。所長ものぞき見る。で、写真は所長とカノンさんが共にトカゲに加工されていた...

→依頼人のカメラマンが「TOKAGE」をトカゲということで、何となく予感していたのだが、冒頭の所で所長の写真でやったのと同じネタを使ったことになってしまっただけに、もう一捻り欲しい所でした。(依頼人は、結局、トカゲに拘るスタイルは変わっていないということになり、所長の人生相談も半分は無駄だったようで...)

今回取り上げられた曲の作曲者・シベリウスはフィンランドの生んだ作曲家であるが、ここで「ケータイ刑事」に話を持って行くと、従姉妹の5代目ちゃんがフィンランド(のムーミン谷署)に勤務していたことがある。更に、雷を演じた小出早織さん(現在は早織に改名している)が「女子大生会計士の事件簿」で演じた藤原萌実が別れ際に「アディオス」と口癖のように言っていたを思い出した。で、早織さんに依頼人ということで登場願いたくなりました。(NHKでは「祝女」をはじめ、他のドラマでも出演していますし...)→そうなると、3代目・+5代目・という実現していない顔合わせが実現となるだけに...

また、トカゲということで思い出したのが、アメリカのTVドラマ・シリーズで「V」という作品がある。(その「V」に登場した宇宙人(=侵略者)がトカゲの姿をしていた。)特に所長とカノンさんをトカゲにしてしまった写真を目にしてのことでした。

前回(=先々週放送)と今回で、カノンさんのコスプレという今までに殆ど無かったことがあったのは、夏休みで新作が暫く無いということのお詫びを先にしておこう、と解釈しておくが、ネタとしての今回は位置一つでしたね。曲の方はドラマチックでスケールが大きく、全曲を通して聴こうとするとかなり聴き応えがあるのだが、物語の方はちょっと残念でした。

来週からは、今年もやっぱりということで、夏休み状態になり、次の新作(ファイルNo.072)は9/6です。が、放送の全てがお休みになるのではなく、再放送ということになります。(8/9と16はお休みとなるが、8/2,23,30は再放送です。)で、来週はファイルNo.062のモーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の再放送です。(8/3もこれです。)また、水曜深夜のBS-hiとBS-2での放送は結構お休みとなるが、BS-hiの火曜朝の再放送枠は休まずに毎週何かが放送されるようです。ということで、全て再放送となるものの、一応、毎週何かを目にすることは出来そうです。(と言っても、筆者はこれまでの放送は全て録画してある(前回でBD-R(DL)が10枚に達し、今回の物語から11枚目にということになりました。→計算してみると、全部見ようと思ったら52時間を超えるため、不眠不休で見ても2日で終わらない...)ので、どの物語でも見たいときに見ることは可能なんですけどね...)

 

シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: フィンランド放送交響楽団,シベリウス,サラステ(ユッカ=ペッカ),カム(オッコ),ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2000/06/21
  • メディア: CD

シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: カム(オッコ),シベリウス,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,ヘルシンキ放送交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: バーンスタイン(レナード),シベリウス,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2002/09/25
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: バーンスタイン(レナード),シベリウス,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2008/01/23
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: アシュケナージ(ウラディーミル),シベリウス,ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団,レムケ(アンドレアス)
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2007/08/31
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番、第7番

シベリウス:交響曲第2番、第7番

  • アーティスト: バルビローリ(ジョン),シベリウス,ハレ管弦楽団
  • 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
  • 発売日: 2009/01/21
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: フィラデルフィア管弦楽団,シベリウス,オーマンディ(ユージン),マシューズ
  • 出版社/メーカー: BMGメディアジャパン
  • 発売日: 1999/06/23
  • メディア: CD
シベリウス/交響曲第2番&ヴァイオリン協奏曲

シベリウス/交響曲第2番&ヴァイオリン協奏曲

  • アーティスト: フィラデルフィア管弦楽団,シベリウス,オーマンディ(ユージン),オイストラフ(ダヴィド)
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1997/06/21
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: シベリウス,ヤルヴィ(ネーメ),エーテボリ交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/09/05
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番/フィンランディア、他

シベリウス:交響曲第2番/フィンランディア、他

  • アーティスト: シベリウス,アシュケナージ(ヴラディーミル),ボストン交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/05/20
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: シベリウス,バーンスタイン(レナード),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2008/09/03
  • メディア: CD
シベリウス:交響曲第2番

シベリウス:交響曲第2番

  • アーティスト: シベリウス,モントゥー(ピエール),シュタイン(ホルスト),ロンドン交響楽団,スイス・ロマンド管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2001/04/25
  • メディア: CD
↓一応、これらも拾っておきます。
V ― DVDコレクターズBOX

V ― DVDコレクターズBOX

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
V -THE FINAL BATTLE- DISC1 [DVD]

V -THE FINAL BATTLE- DISC1 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
女子大生会計士の事件簿 DVD-BOX

女子大生会計士の事件簿 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。