中島みゆき『私の声が聞こえますか』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼女の1st.アルバムである。前年に『アザミ嬢のララバイ』でデビューした彼女であるが、それから半年ちょっとが流れ、ようやく発売されたアルバムである。(但し、録音は1976年になってからのことであって、デビュー・シングル『アザミ嬢のララバイ』も新たに録音されたアルバム・バージョンが収録されている。)また、2nd.シングルの『時代』も当然のことながら収録されているが、こちらもやはりアルバム・バージョンである。尚、本アルバムはオリコンのアルバム・チャートで最高位10位を記録している。
収録曲は以下の全12曲である。『あぶな坂』『あたしのやさしい人』『信じられない頃に』『ボギーボビーの赤いバラ』『海よ』『アザミ嬢のララバイ』『踊り明かそう』『ひとり遊び』『悲しいことはいつもある』『歌をあなたに』『渚便り』『時代』。
お薦め曲は、デビュー曲の『アザミ嬢のララバイ』、初期の代表曲である『時代』という2曲のシングル曲と、『あぶな坂』『海よ』『悲しいことはいつもある』『歌をあなたに』という所をピックアップしておくことにする。
現在では日本のシンガーソングライターを代表する彼女でも、当然ながら若かりし日々があって、本アルバムはそんな時期に収録されたものであるだけに、今になってみると実に貴重なアルバムと言うことが出来る。また、突貫工事で収録されて、処理されて発売になったという経緯があるものの、そういうことは感じさせない所は流石である。
リリースから30年以上の歳月が流れているが、編アルバムは彼女の原点と位置づけることの出来るアルバムであるのは変わらない。一部の曲はベスト盤にも収録されているとはいうものの、彼女の曲を聴くのであれば、やはりそういう形ではなく、若い頃の彼女の原点をしっかりと抑えるという意味でも、本アルバムはしっかりと聴いておきたい所である。それにしても、色褪せた感じが全くないのは、やはり彼女は大物だったということですね。
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