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ケータイ刑事銭形雷9話[裏ネタ編]PART 3 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第9話「狼男は見た!? ~死体のない殺人事件」の「裏ネタ編・増補」の2回目となる今回は、この物語に出てくる怪物から、前回に記さなかった「ドラキュラ」についてと「フランケンシュタイン」について、そしてこの物語に登場した「死神博士」について、そしてこの物語でネタにされていた「不老不死」について記します。

尚、BS-iの本放送時に記した記事は2006/2/27付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

ドラキュラ」:アイルランドの作家であるブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」の主人公であり、吸血鬼のことである。この小説が余りにも有名になったことから、吸血鬼の代名詞もなっている。(狼男、フランケンシュタインと共に3大モンスターの1つとして知られている。)

トランシルバニアの伯爵であって、生き血を求めてロンドンに現れ、多くの人々を襲った。そしてバン・ヘルシング教授によって退治された。

モデルは15世紀のルーマニアのトランシルバニア地方出身のワラキア公ヴラド3世とされている。但し、モデルと言っても名前と出身地であって、彼の生涯や人生までモデルにしている訳ではない。(「ドラキュラ」というのはヴラド3世のあだ名であった。)

また、吸血鬼伝説は、古代ギリシャやスラブ伝説に見られるが、欧州各地にこの伝説はある。そんな中、B・ストーカーの「ドラキュラ」が余りにも有名になったため、「吸血鬼=ドラキュラ」というイメージが定着しているが、元々ドラキュラは数多くの吸血鬼伝説の1つに過ぎなかった。(尚、「ドラキュラ=吸血鬼」というのは正しいことである。)

吸血鬼はバンパイア(Vampire)と呼ばれ、生ける死者(ノスフェラトゥ)、または死者の霊であり、夜に墓場から抜け出して人の生き血を吸う。また、吸血鬼に血を吸われた人も吸血鬼になる。弱点は日光、ニンニク、十字架である。(日光を受けると灰になって死んでしまう。)また、鏡にその姿が映らないとされている。

B・ストーカーのドラキュラも、その他の吸血鬼も、数多くの作品が映画化されているが、1930年代のモンスター映画ブームの時に製作された「魔人ドラキュラ」(1931年)がB・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」の映画化作品であるが、これが大ヒットしたことから、「吸血鬼=ドラキュラ」という認識が一般的となった。

作品データを記しておくと、1931年のアメリカ映画であって、日本公開も1931年、時間は74分の白黒作品であって、原作はブラム・ストーカー、監督はトッド・ブラウニング、脚本はギャレット・フォート、撮影はカール・フロイントである。出演は、ベラ・ルゴシ、ヘレン・チャンドラー、デヴィッド・マナーズ、エドワード・ヴァン・スローン、ドワイト・フライ、ハーバート・ブンストン、フランセス・デード、チャールズ・ジェラード、ジョーン・スタンディング、たちである。

ドラキュラ映画の古典中の古典として余りにも有名な作品であり、本作でドラキュラを演じたベラ・ルゴシは怪奇スターとしてその名前が知られる様になった。

また、1950年代のイギリスのハマー・フィルムがドラキュラ映画を中心としたモンスター映画を多数制作して、こちらもブームとなっているが、この時期らドラキュラを演じた俳優というとクリストファー・リーである。この時代の作品では、1957年製作、1958年に公開された「吸血鬼ドラキュラ」が余りにも有名である。この作品もB・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」を原作にした作品であるが、ドラキュラの初のカラー作品でもある。ドラキュラ映画を見るのであれば、この作品を見ていなければモグリであるとされる作品でもある。

この作品のデータをしるしておくと、1957年のイギリス映画で、日本公開は1958年、時間は82分のカラー作品である。原作はブラム・ストーカー、監督はテレンス・フィッシャー、脚本はジミー・サングスター、撮影はジャック・アッシャー、美術はバーナード・ロビンソン、音楽はジェームズ・バーナードである。出演は、クリストファー・リー、ピーター・カッシング、マイケル・ガフ、メリッサ・ストリブリング、キャロル・マーシュ、ジョン・ヴァン・アイゼン、ヴァレリー・ゴーント、マイルズ・メイルソン、オルガ・ディッキー、チャールズ・ロイド・パック、ジョージ・メリット、たちである。

本作のヒットによってハマー・プロはドラキュラ・シリーズを製作したが、本作はその記念すべき第1作である。(シリーズの方は1973年の第9作まで続いた。)

それ以外でも、1992年の「ドラキュラ」などが映画作品として知られていて、TVドラマでも多数製作されている。

フランケンシュタイン」:19世紀のイギリスの小説家・メアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」に登場する科学者フランケンシュタイン博士が製作した醜怪な人造人間のモンスターのことである。もともと「フランケンシュタイン」というのは、モンスターを生み出した科学者の名前であって、モンスターの方は「フランケンシュタイン博士のモンスター(怪物)」と呼ばれていたが、現在ではモンスターのことを「フランケンシュタイン」と呼び、博士のことを「フランケンシュタイン博士」と呼ぶのが一般的となっている。(単に「フランケンシュタイン」と言うとモンスターを指す。)

この小説は1818年に刊行されたものであるが、古くからの伝説もある吸血鬼や狼男と比べると、歴史的には浅いことになる。が、この小説、または1831年に刊行された改訂版は映画化されたりして、知名度と言うことでは吸血鬼、狼男と共に三大モンスターとして知られている。

やはり、1930年代のモンスター映画のブームの時に映画化されていて、1931年のアメリカ映画「フランケンシュタイン」は古典映画として知られている。また、1935年にはその続編となる「フランケンシュタインの花嫁」が制作されていて、こちらも大ヒットを記録している。

作品データを記しておくと、1931年のアメリカ映画であって日本公開は1932年、時間は71分の白黒作品である。原作はメアリー・シェリー、監督はジェームズ・ホエール、脚本はギャレット・フォート、フランシス・エドワード・ファラゴー、ロバート・フローリーの3人、撮影はアーサー・エディソン、美術はダニー・ホールである。出演はボリス・カーロフ、コリン・クライヴ、メイ・クラーク、ジョン・ボールズ、エドワード・ヴァン・スローン、ドワイト・フライ、フレデリック・カー、ライオネル・ベルモア、フランシス・フォード、ポーリン・ムーア、たちである。

尚、この作品でモンスターを演じたボリス・カーロフは戦前の三大怪奇スターの一人として、モンスター映画の世界では神様の様な俳優として知られている。フランケンシュタインのモンスターのイメージは彼が本則で演じたイメージ(ゆっくりとした動き、広いおでこなどなど)がその後広く浸透している。

また、1950年代のハマー・プロ作品でも1957年の「フランケンシュタインの逆襲」から1974年までに6作のフランケンシュタインのシリーズが製作されている。尚、1965年のアメリカ映画に「フランケンシュタインの逆襲」(原題:FRANKENSTEIN MEETS THE SPACE MONETER)という作品があるが、この作品はM・シェリーの原作とは関係ない全く別の物語である。

それ以後も70年代以降も色々と映画、テレビで製作されている。それらの中でも1994年の「フランケンシュタイン」は、モンスターをロバート・デ・ニーロが演じ、製作にフランシス・F・コッポラ監督がいたこともあって広く知られている。

死神博士」:最も有名なのは「仮面ライダー」に登場したショッカーの幹部である死神博士である。(その後の作品でも登場した作品がいくつかある。)それ以外の作品でもいくつかの作品に登場している。(「秘密戦隊ゴレンジャー」などに登場している。)但し、作品が異なると完全な別キャラクターであるのは言うまでも無い。

まあ、名前からすると、ヒーロー作品に登場する悪の組織の幹部としたら、如何にもありそうな名前でもありますし...

ショッカーの死神博士は改造人間を作るのが得意な幹部であるが、この物語では特に改造実験を行っているのではなく、「不老不死」の研究を行っていたが、「死」は死神がもたらすものという考えに基づくとなかなかブラックなスパイスを利かせたネーミングですね。

不老不死」:いつまでも老いもせず、死ぬこともなく生き続けることを言う。つまり、「老化しないことで死なない」ということである。(「不老」と「不死」という2つの事象が独立しているのではなく、繋がりがあって、「不老のために不死」ということであって、それ以外の条件では「不死」という訳ではない。)

尚、「不老不死」は年をとらないことで肉体が老化しないため、死ぬことがないというものであって、死なない体のことを意味する「不死身」とは全く別物である。→不老不死の人は都市を取らないことで死なないが、別の要因で死ぬことはある。(例えば不老不死の人を殺すことは可能である。)しかし、不死身の人は年を取るが死なず、また、不死身の人を殺害することは(言葉上は)不可能である。(→不死身の人が殺されたら、それは「不死身」では無かったということになる。)

英語では「Immortality」、ドイツ語では「Unsterblichkeit」、フランス語では「Immortalité」、イタリア語では「Immortalità」、スペイン語では「Inmortalidad」、ポルトガル語では「Imortalidade」という。

この物語では岡野さんが死神博士が殺人罪で終身刑となると「100年、1000年、いや何億年と刑務所から出ることができないんだよ」と言っていたが、終身刑でそのまま収監され続ければ確かにその通りであるが、「死刑」が執行されると「不死」と言う訳ではないので、岡野さんの言葉は正しくない。

 

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