FIRM(US GROUP)『ALBUM』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1997年に発表された彼らの唯一のアルバムである。メンバーがNAS、AZ、FOXY BROWN、CORMEGA、NATUREということでスゴイ顔ぶれが集まったが、プロジェクトのようなものであって、本アルバムと2曲のシングルだけで、メンバーはそれぞれのソロ活動に戻っているので、ある意味では幻のアルバムである。が、当時のスゴイ顔ぶれが集まっているということで、チャートの方でもBillboardで初登場1位を獲得したが、1週のみの1位で終わり、Billboardの年間アルバム・チャートのTOP 100にはランクインしていない。(10月終わりのリリースであったことで、集計期間の関係で1997年と1998年に分断されることになったことも一因であるが、ゴールド・ディスクすら獲得していないというNo.1アルバムとしては寂しいセールスに留まっている。)ということで「幻のアルバム」と認識されたアルバムとなっている。尚、カナダでは最高位8位を記録している。
尚、表題に「(US GROUP)」と記しているのは、同名のイギリスのバンドが'80'sに存在しているためである。(但し、活動期間はそれほど長くない。)
収録曲は以下の全18曲である。『Intro』『Firm Fiasco』『Phone Tap Intro』『Phone Tap』『Executive Decision』『Firm Family』『Firm All Stars』『Fuck Somebody Else Intro』『Fuck Somebody Else』『Hardcore』『UntouchableM』『Five Minutes To Flush Intro』『Five Minutes To Flush』『Desparados Intro』『Desparados』『Firm Biz』『I'm Leaving』『Throw Your Guns』。
尚、この中からシングル・カットされたのは『Firm Biz』と『Phone Tap』の2曲であった。
曲数は多くなっているものの、曲名を見たら分かる様に「Intro」と付いている曲が多いため、実質的には2/3ぐらいと言うことも出来る。そのため、一通り聴くと、曲数がある割りに満足できるものではなく、不満が残るだけである。(だからこそ、セールスも伸びなかったということですね。)→ということで、本アルバムからは「お薦め曲」は取り上げないことにする。
結果的に、参加している顔ぶれが豪華ということだけの話題性だけのアルバムということで終わってしまい、後に残るものが殆ど無いということで、実に寂しいアルバムである。(まあ、これでも全米No.1アルバムであるので、短期的な商売と言うことでは良いのかも知れませんが...)
ということで、'90'sのヒップホップが好きという方であれば聴いておいたらいいでしょうが、それだけというアルバムである。でも、本アルバムのように内容のないアルバムであっても全米No.1になってしまうということで、Billboardのチャートの権威も地に堕ちた象徴的なアルバムということで、チャート・マニアに取っては注目のアルバムかも...
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