JERMAINE JACKSON『LET'S GET SERIOUS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1980年に発表された彼の6枚目のソロ・アルバムであり、最大のヒットを記録したアルバムである。JACKSON 5がレコード会社を移籍してJACKSONSとしてヒットを飛ばす中、彼だけはモータウン・レコードに残ってソロ・シンガーの道に乗り出したが、なかなかヒットに恵まれないでいた。(ソロ・アルバムを発表しても、Billboardのアルバム・チャートでも200位以内がやっとというところであった。)そんな中、弟・MICHAEL JACKSONのソロでの成功に引っ張られる形で彼のソロ作品もようやくヒットを記録したのが本アルバムである。(ただ、MICHAELのアルバム「OFF THE WALL」関係の方が本アルバムよりもより大きなヒットであった。)
本アルバムはSTEVIE WONDERを共同プロデューサとして迎えて、彼との共同プロデュースによって生まれたアルバムであって、Billboardのアルバム・チャートで最高位6位を記録し、1980年の年間アルバム・チャートでも42位にランクイン、イギリスでも最高位22位を記録して、彼の発表したソロ・アルバムの中では最大のヒットとなった。
収録曲は以下の全7曲である。『Let's Get Serious』『Where Are You Now』『You Got To Hurry Girl』『We Can Put It Back Together』『Burnin' Hot』『You're Supposed To Keep Your Love For Me』『Feelin' Free』。
この中からシングル・カットされたのは都合3曲である。アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Let's Get Serious』が1st.シングルとしてリリースされて、Billboardで最高位9位を記録し、1980年の年間シングル・チャートでも30位にランクイン、イギリスでも最高位8位を記録している。2nd.シングルの『You're Supposed To Keep Your Love For Me』もBillboardでは最高位32位を記録し、イギリスでは『Burnin' Hot』がシングル・カットされていて、最高位32位を記録した。
お薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーでもあって、アルバム・バージョンでは8分を超える大作となっている『Let's Get Serious』、そして共に8分弱という大作の『Burnin' Hot』と『Feelin' Free』、そしてSTEVIE WONDERによる曲である『You're Supposed To Keep Your Love For Me』をピックアップしておく。
曲数が7曲と少ないが、8分前後の曲が3曲あることもあって、収録時間は43分弱になっている。また、STEVIE WONDERが参加していると言うことも本アルバムのポイントの高いところである。ソウルフルで聴きやすいナンバーが集まっているアルバムである。
1979年にMICHAEL JACKSONのアルバム「OFF THE WALL」が発表されていることもあって、何かと比較されることにもなった本アルバムであるが、MICHAELはMICHAELであって、彼は彼である。弟が余りにも凄すぎたため、比較されて過小評価されているところがある彼であるが、再評価されるべきであって、その際にはまずは本アルバムから聴き直して貰いたいところである。本アルバムは、飛び抜けた曲は無いものの、粒ぞろいの秀作が集まったアルバムであり、出来のよいアルバムである。
コメント 0