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「与太郎戦記」(その5) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・シリーズの第47弾として記してきた「与太郎戦記」シリーズも今回で終わりとなります。で、残っている1970年4月に公開されたシリーズ最終作について記します。

シリーズ第4作与太郎戦記 女は幾万ありとても
作品データを記しておくと、1970年の大映作品で、時間は85分、原作は春風亭柳昇、監督は弓削太郎、脚本は舟橋和郎、撮影は上原明、美術は後藤岱二郎、音楽は池野成である。そして出演は、フランキー堺、長門勇、玉川良一、長谷川待子、梅津栄、都家かつ江、柳亭痴楽、桂米丸、春風亭柳昇、桂伸治、望月節子、夏木章、田武謙三、三夏伸、仲村隆、三遊亭円右、村田扶実子、中原健、豪健司、荒木康夫、佐山真次、伊奈久男、船田精二、原田玄、竹里光子、北城寿太郎、中田勉、たちである。

与太郎がいる内務班には女を入れないということになっていたが、女性が一日入隊をすることになった。そのため、班の誰もが大騒ぎをすることになった。特に与太郎や浅井班長の目の色は変わっていて、大いに張り切った。そして美奈子という美女を見つけると、2人の対抗意識は更にエスカレートして、、あの手この手を使って美奈子への接近作戦が展開されることになった。そんな中、何かと与太郎には幸運がついて回った。与太郎が行く先々を追いかけるかのように美奈子がやってくるのであった。で、縫工場への勤務を命じられた与太郎の後を追いかけるかのように、奈美子は勤労動員と言う形で縫工場へやってきた、が、そこは休憩時間には博打(カブ)が行われていた。与太郎は徹底的に負け続け、ついには裸踊りまでさせられる羽目になってしまう。しかし、美奈子は与太郎とは逆に、まるで女賭博師のような強さを発揮して勝ちまくったのだった。

内務班では、ヤクザ出身の南一等兵が問題を起こしていたが、与太郎がそれを丸く収めたことから、中隊当番に抜擢されることになった。で、営倉に入れられた南一等兵を偵察していた与太郎は、南とは馬が合いそうと感じたのだった。そんな与太郎は、乗馬訓練中に落馬して怪我をした山崎部隊長の容態を、早とちりしてしまって、山崎の家族に死亡通知を出してしまった。当然、山崎は死んでは折らず、元気に復帰した。で、与太郎のミスが問題となって、与太郎は野戦にかり出されることになり、転属命令が下った。出発の日までの数日間、与太郎は温泉に行くことにしたが、そこでもまたトラブルを起こすことになる。何とかそれを脱して、ある小料理屋に入ると、そこには美奈子とそっくりの酌婦・お吉がいた。お吉と知り合いになった与太郎は童貞を捨てようとするが、結局は想定チャンスはやってくることはなかった。で、戦地に向かって旅立っていった。

基本的なパターンはこれまでの作品と同じであり、主人公に対して都合がよいように物語が進んで行くが、思惑通りに事が運ばないというパターンの繰り返しである。徹底して主人公に都合がよい形で物語が進んで言っているが、しっぺ返しのように上手く行かない所があるからこそ、喜劇として楽しめる。ただ、喜劇と言うことでは、ちょっとドタバタしすぎているようにも感じられる。とは言っても、本作は「何も考えずに楽しむための作品」であるので、これはこれで宜しいかと...

シリーズとしては全4作で完結と言うことになってしまったが、欲を言うと、戦地に向かった与太郎の(本作の)続きが見たかった所でもありました。

 

与太郎戦記 女は幾万ありとても [VHS]

  • 出版社/メーカー: 大映
  • メディア: VHS

与太郎戦記 (ちくま文庫)

与太郎戦記 (ちくま文庫)

  • 作者: 春風亭 柳昇
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/02/09
  • メディア: 文庫

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