KISS『DESTROYER』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼らの4th.アルバムである。邦題は「地獄の軍団」と付けられていた。現在でも彼らの最高傑作という声がある作品でもあり、彼らがブレイクすることになったアルバムでもある。(特にイギリスでは初めてチャートインを記録したアルバムでもある。)各国でのチャート成績は、(最高位が高い順に)スウェーデンが最高位4位、オーストリアとカナダが最高位6位、アメリカが11位、ニュージー欄時が16位、日本画17位、イギリスが22位、西ドイツが36位であった。また、Billboardの1976年の年間アルバム・チャートには94位にランクインしている。
収録曲は以下の全9曲であるが、10曲目となる所に、曲では無く「Ghost Track」または「Untitled」という隠しトラックが収録されている。収録曲の9曲は以下の通りである。『Detroit Rock City』『King Of The Night Time World』『God Of Thunder』『Great Expectations』『Flaming Youth』『Sweet Pain』『Shout It Out Loud』『Beth』『Do You Love Me?』。
この中からシングル・カットされたのは都合4曲である。1st.シングルの『Shout It Out Loud』はカナダでは1位を獲得しているが、スウェーデンで16位、アメリカで最高位31位、西ドイツで32位を記録というように伸び悩んでいる。2nd.シングルの『Flaming Youth』はカナダで73位、アメリカで74位という所に留まった。そして『Detroit Rock City』と『Beth』がカップリングされた3rd.シングルであるが、西ドイツでは『Detroit Rock City』がA面として14位を記録したが、アメリカ、カナダ、豪州などではさっぱりであって、B面の『Beth』が好評だったことからA/B面を入れ替えて『Beth』をA面扱いとしたシングルがリリースされ、こちらがカナダで5位、アメリカで7位、オーストラリアで79位を記録している。
お薦め曲としては、シングル曲の『Shout It Out Loud』と『Beth』、チャート成績は伸びなかったが彼らの代名詞となっている『Detroit Rock City』、そして『God Of Thunder』をピックアップしておく。
これまでの3枚のアルバムとは明らかにスケールが違っていて、クラシック音楽との融合、サウンドエフェクトの導入などが全てがよい方に転ぶことになった。これまではど派手なメイクとコスチュームということでしか語られなかった彼らが音楽的にも化けることになったアルバムであり、彼らのキャリアの上でも重要な位置を占めるアルバムである。それだけに、聴いておきたい'70'sの傑作アルバムの一つである。
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