LEO SAYER『SILVERBIRD』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1973年に発表された彼のデビュー・アルバムである。'70'sのイギリスを代表するシンガーソングライターである彼は、ポップなサウンドで'70'sに人気を博したが、本アルバムでは、ポップな要素は余り出ておらず、ソングライターとして、またロックに走るような所が見られているアルバムでもある。そのため、後のイメージとは少し違うアルバムになっているが、彼の原点となるアルバムである。尚、チャート成績は、イギリスで最高位2位を記録している。
収録曲は、オリジナル盤では全11曲であったが、現在では3曲のボーナス・トラックが追加されて全14曲になっている。収録曲は以下の通りである。『Innocent Bystander』『Goodnight Old Friend』『Drop Back』『Silverbird』『The Show Must Go On』『The Dancer』『Tomorrow』『Don't Say Its Over』『Slow Motion』『Oh Wot A Life』『Why Is Everybody Going Home』。(以下、ボーナス・トラック)『Living in America』『Quicksand』『Leo's Story』。
この中からシングル・カットされたのは、UKデビュー曲である『Why Is Everybody Going Home』と『The Show Must Go On』である。前者は殆どヒットし無かったが、後者がイギリスで最高位2位を記録する大ヒットとなり、'70'sのイギリスを代表するシンガーソングライターとしての歩みが始まることになった。
お薦め曲は、やはり『The Show Must Go On』を筆頭にして、記念すべきデビュー曲である『Why Is Everybody Going Home』と、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Silverbird』、『Goodnight Old Friend』更には『Tomorrow』と『Oh Wot A Life』という毛色の異なった曲をピックアップしておく。
本アルバムには、まだ何色にも染まっていない彼のありのままの姿というアルバムになっていて、若さが前面に出ている。それが未熟さと将来性を期待させることになっていて、フレッシュな所を感じることが出来る。また、『The Show Must Go On』をはじめとする初期の名曲はベスト盤でも堪能出来るとはいうものの、やはり若々しさがある本アルバムで聴くと、また違った爽やかさも感じることが出来る。
ということで、'70'sのUKサウンド、男性ボーカル、UKポップを楽しむ上では欠かすことの出来ない存在となる彼のデビュー・アルバムであるだけに、聴いておきたい所である。
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