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「SETTE UOMINI D'ORO」 [映画(洋画)]

表題の作品は1965年のイタリア映画「黄金の七人」である。(英語のタイトルは「SEVEN GOLDEN MEN」である。)イタリア映画というと、芸術性を追求した作品か、世界の流行りを受けたB級作品しか知られていなかったが、本作はイタリア映画絵画はなった娯楽作品として大ヒットを記録した作品である。(当然のように続編が製作されて、シリーズ化され、4作が作られた。)但し、イタリア映画らしく、世界的に犯罪映画のヒット作品が生まれていた時代に製作されていることから、発想としてはイタリア映画らしい作品である。しかし、従来のイタリア映画の枠を越えて、後肉指向に徹しているため、たっぷりと楽しめる作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は91分、製作と監督はマルコ・ヴィカリオ、脚本はマルコ・ヴィカリオ、マリアノ・オゾレス、ノエル・ギルモアの3人、撮影はエンニオ・グァルニエリ、音楽はアルマンド・トロヴァヨーリである。そして出演は、フィリップ・ルロワ、ロッサナ・ポデスタ、ガストーネ・モスキン、ガブリエル・ティンティ、ホセ・スアレス、モーリス・ポリ、マヌエル・サルツォ、ジャン・ピエロ・アルベルティーニ、ダリオ・デ・グラッシー、たちである。

スイス・ジュネーブにあるスイス銀行の大金庫は万全の備えが施された最新式のものである。扉は電子装置で開閉し、地下には坑道が張り巡らされ、電気写真装置、侵水装置などが稼働していて、その防御設備には近代化学の粋が盛り込まれていた。てその中には時価数百億円の金の延べ棒が入れられていた。となると、侵入するのは超困難であるものの、挑み甲斐があるということで、犯罪者達はあの手この手で侵入することを考えていた。ある冬の日、道路工事の車と、オレンジ色の服を着た6人の男たちが道路に穴をあけて地下に潜っていった。その6人とは、ヨーロッパより抜きの泥棒たちであった。そして現場の向かいにあるホテルには、一味のリーダーで「教授」と呼ばれているアルべールが情婦・ジョルジアと共に無線機を使って実行部隊に命令を送っていた。一味は特製のドリルで金庫の底に穴を開けることに成功し、計画通りに7トンもの金の延べ棒を奪った。そして、それを「銅」ということにしてイタリアに向けて発送された。教授とジョルジアは夜行列車で、他の6人は車で出発し、落ち合う場所のローマに向かった。が、ジョルジアはスイス銀行の支配人と組んでいて、教授を眠らせ、金の横取りを狙った。が、一癖も二癖もある泥棒たちを指揮する教授はそれに気づき、ジョルジアの計画は失敗する。金をみんなで分配しようとしたが、金を積んだトラックのブレーキが故障して、トラックは坂を滑っていき、物売りの屋台とぶつかり、金の延べ棒が辺りに散乱してしまった。結局、金の延べ棒を諦めた一味だったが、「もう一度」ということで計画を練り直し、数ヶ月後、今度は別の銀行の前に道路エ事用の真黄色に塗った車、そして教授とジョルジアの乗ったロールス・ロイスがやって来た...

イタリア式のユーモアが本作に笑いを誘うことになっているが、スリルとサスペンスに満ちたストーリー進行とのバランスが良い。テンポも良く、たっぷりと楽しませてくれる。また、ハリウッド映画とは異なるノリというのも楽しい所である。尚、犯罪映画で一味が逮捕されずに再び、という展開は'60's作品らしいところでもあって、古き良き時代を感じさせてくれることになる。

尚、製作から45年という時間が流れているため、本作での「最新設備」と言っても現在では陳腐化しているのだが、この点に関しては「古き良き時代」を感じることが出来るだけに、宜しいんじゃないかと...

 

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