LISA LISA & CULT JAM『SPANISH FLY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1987年に発表された彼らの2nd.アルバムである。本アルバムからは2曲の全米No.1ソングが生まれており、(当然のことながら)彼らのキャリア・ハイを記録したアルバムである。本アルバムはチャートではBillboardで最高位7位を記録して、1987年の年間アルバム・チャートでも42位にランクインするヒットとなっている。
収録曲は以下の全9曲である。『Everything Will B-Fine』『Head To Toe』『A Face In The Crowd』『Someone To Love Me For Me』『Talking Nonsense』『I Promise You』『A Fool Is Born Everyday』『Lost In Emotion』『Playing With Fire』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。1st.シングルの『Head To Toe』がBillboardで1週のみとはいうもののNo.1の座を獲得し、1987年の年間シングル・チャートでも17位にランクインする大ヒットとなった。続く2nd.シングルの『Lost In Emotion』も1週のみだったがBillboardで1位を獲得し、イギリスでも最高位58位を記録している。また、この曲は同年のBillboard年間シングル・チャートでは31位にランクインということで、2曲続けて全米No.1ソングを生み出した。続く3rd.シングルの『Someone To Love Me For Me』はBillboardで最高位78位を記録、4th.シングルの『Everything Will B-Fine』はBillboardのHOT 100にはランクインしなかった。(ダンス・チャートとR&Bチャートにはランクインしている。)
お薦め曲としては、全米No.1ソングの『Head To Toe』と『Lost In Emotion』、それ以外からは『Talking Nonsense』と『Playing With Fire』をピックアップしておく。
本アルバムからは、確かに2曲の全米No.1ソングが生まれているのだが、アルバムとしては高くないのもまた事実である。本アルバムのリリースされた1987年は、年間でNo.1ソングが29曲も生まれており、ヒット路線を狙った曲が多数ひしめき合っていた。(それだも、本当に良い曲もありましたけど...)それだけにチャートで上位を記録することを狙った曲が多数生まれた時期でもある。(こういう動きは、数年周期で訪れているのですが...)当時の売れ線を狙っていることから、当時のサウンドの傾向は良く分かるが、それだけというアルバムの1つでもある。(実際、次のアルバムからはセールスも苦戦している。)
とは言っても、「産業ロック」と呼ばれるものとともに'80's後半は「バブル」の波という悪しきところが色々と出ているということを知る上では、本アルバムは役に立つ。(音楽性とは離れた所に価値があるというアルバムはちょっと寂しいものもありますが...)ということで、それなりということで宜しいかと...
尚、サウンドはポップであって、とても聴きやすいのだが、シングル曲は如何にも(当時の)売れ線を狙っているだけに、現在の感覚とは違ったノリを感じられるのもまた事実である。('80'sサウンドを堪能出来ると言うことになる。)
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