ケータイ刑事銭形零8話[裏ネタ編]PART 9 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第8話「ハッタリ君のはったりを暴け! ~忍者殺人事件」の「裏ネタ編」の増補は今回限りとなります。で、劇中で零ちゃんが口にしてこれに反すると言った「ニュートンの運動方程式」について、羽足がこれをしていたのと零ちゃんの出題に出てきた「バク転」について、木の葉隠れの術の仕掛けで使われた「ピアノ線」について、零ちゃんが来週この試験があると言っていた「跳び箱」について記します。尚、「ニュートンの運動方程式」については「零・8話[裏ネタ編]」で記したものをベースにして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/2/24日付です。)
「ニュートンの運動方程式」:物理学において、物理量の時間的変化を記述する微分方程式のことであり、物理学では基本となる方程式の一つである。その指揮は以下の通りである。単に「運動方程式」と呼ばれる場合もある。
ma=m×(d^2・r/dt^2)=F (m:質点の質量、a:質点の加速度、r:質点の位置ベクトル、t:時間、F:質点にかかる力)
但し、物質の速度が光速に近い場合にはこの方程式は当てはまらず、相対性理論の運動方程式を用いなければならない。(とは言っても、通常の物理学の範囲では、物体の速度は光速に比べて十分に小さいため、相対性理論を導入する必要はなく、上記方程式を使うことで問題はない。)→この式では、力を与え続けると、その質点の速度はいずれは光速を越えてしまうことになり、上限値は無いことになるが、現実に質点の速度は光速を越えることは出来ない。よって、厳密に言うと、この方程式は正確ではないということになる。が、通常の範囲では近似式であるこの指揮で全く問題ないということになる。(光速(時速では約10.8億km/hになる)に比べると、誤差の内にも入らない範囲ですから。→飛行機でも時速1000km弱ですし...)
日常生活においては、この方程式はお目にかかれないものである(学校の先生や受験生などは例外ですけど...)が、「物体にかかる力は、その物体の質量と加速度の積に等しい」「加速度は速度の時間微分となる」というようなことは知識として知っておくべきことである。
英語では「Equation of Motion (of Newton)」、ドイツ語では「Ausübungsgleichung (des Newtons)」、フランス語では「Équation de l'exercice (de Newton)」、イタリア語では「Un'equazione di Esercizio (di Newton)」、スペイン語では「Ecuación del Ejercicio (de Newton)」、と言う。(「ニュートンの」という部分は付けても付けなくても特に問題はない。)
「バク転」:体操競技、またはマット運動の技の一つである。正式名称は「後方倒立回転とび」であって、それを略した言い方として「後転とび」と言うのだが、「後方」と言うことが「バック」という英語に置き換わり、「バック転」と呼ばれ、更にはそれが縮まって「バク転」という通称が定着している。
内容としては、勢いを付けず、後方に体をゆっくりとブリッジさせ、そして体の反りを利用して後方に回転する運動である。または、腕の振りと地面を強く蹴ることで、後方に勢いよく跳ンでブリッジをして、その体の反りと手を用いて、地面を突き放す用にして回転するものである。(この場合は一回転ではなくて連続回転することも多々ある。)→特に失敗すると大きな怪我に繋がることもあるだけに、素人が見よう見まねで出来るものではなく、しっかりとした指導を受けて、補助者の助けを借りて練習を積み重ねることが必要な運動でもある。(まずは勢いを付けずに、体を後方にブリッジさせていくという動きを体得してからですね。)
尚、英語では「Backhand Spring」、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語では「Backflip」(但し、発音は異なる。)という。
ところで、零ちゃんが出題した問題では、東京から大阪までをバク転で、ということだったが、現実問題として、そんなにもバク転を続けることは、どう考えても疑問がある。(一体、何日かかることでしょうかね...)単に割り算の問題ということだったらば良いのだが、現実離れしている問題というのはどうかと思うのですが...
「ピアノ線」:炭素鋼で作られた金属線のことである。元々はピアノの弦に使用するために作られた金属線であったが、現在では、線材事態が固いこと、及び引っ張り強度が強いこともあって、建築材料として利用されたり、身近にあるものとしてはバネを作るのにも利用されている。(一般工作に利用するには、固いために扱いにくいとされていて、余り使われていない。)
尚、ピアノの弦に使用された金属線は、古くは鉄線であり、低炭素鋼であったが、改良されていって現在では高炭素鋼になっている。(高炭素と言っても、炭素成分は0.65~0.95%である。)また、単なる炭素鋼の金属線ではなく、パテンティングと呼ばれる特殊な焼き入れを行っているため、高い強度と靱性を有している。そのため、建築素材などにも利用されている。また、映画などの撮影現場では、物を吊る場合に広く利用されている。(ミニチュア飛行機を操演する場合ではお馴染みである。また、人を吊る場合にも利用されている。)
尚、「ピアノ線」という名称は、楽器のピアノに用いられたことからであるが、ピアノだけでなくギターの弦にも利用されている。また、当然のことながら、太さは異なるものが色々とあるのは言うまでもない。
英語では「Piano Wire」、ドイツ語では「Klavierdraht」、フランス語では「Fil du Piano」、イタリア語では「Filo di Pianoforte」、スペイン語では「Alambre del Piano」、中国語では「鋼琴絲」という。
「跳び箱」:体操用器具の一つであって、長方形の木枠を山形に積み重ねて高さを調整できるようにしたものである。また、最上段の箱の上面には布や皮を張っている。積み重ねたこれの前に踏み切り板を設置して(設置しない場合もある。)、これに向かって走ってきて、上面に手を着いてこれを飛び越える。
跳び箱の格段の高さは10cm~20cm程度である。(低い場合は一段の高さが高く、段数が多くなると15cm、更には10cmということになる。)
歴史は比較的新しく、19世紀の初頭にスウェーデンで考案されたものである。(身体支配能力を向上させるための器具として考案されたものである。)当初の跳び箱は、縦横が同じ長さの正方形の箱であったが、次第に幅が狭くなるように改良されていった。但し、積み重ねたものは台形では無かった。台形になったのは1920年代になってからで、安全性を考慮して台形へと改良された。
また、ヨーロッパでは乗馬の訓練のために「木馬」が用いられていて、日本でも明治の学校教育に木馬が導入されたが、1901年に木馬よりも安全性の高い跳び箱が紹介され、大正時代になると全国の学校で跳び箱が導入された。現在では、小学校から体育の授業で使用されているので、誰でもこれを飛んだ経験はありますよね。
尚、「木馬」が改良されて体操競技になったのが「鞍馬」と「跳馬」である。
英語では「Vaulting Horse」または単に「Horse」と言い、ドイツ語では「Gewölbepferd」、フランス語では「Cheval de la Voûte」、イタリア語では「Cavallo di Volta」、スペイン語では「Caballo Abovedando」、中国語では「跳箱」という。
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