ケータイ刑事銭形雷20話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
今回からの「銭形雷・裏ネタ編」は第20話の「タネも仕掛けもありません ~売れないマジシャン殺人事件」に突入です。今回はサブタイトルにある言葉から「タネ」について、「仕掛け」について、「マジシャン」について、そしてこの物語で色々と出てきた「マジック(手品)」について記します。尚、「マジシャン」については「愛・9話[裏ネタ編]PART 1」で、「マジック(手品)」については「泪・25話(2nd.12話)[裏ネタ編]PART 9」で「手品」として記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/5/14付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。
「タネ」:手品の仕掛け、トリックのことである。これをバラしてしまうことは、奇術、手品の世界ではタブーとされていることであるため、秘密にしておくべきものである。
元々は「植物の発芽する元となるもの」という「種子」を指している言葉であるが、植物が種子から発芽して成長していくのと同様に、奇術はある物(例えば箱、シルクハットなど)から新たなものが次々と別の物が出てくるということが、種子から成長していく植物のようであることから、植物の源となる「種子」を指す「タネ」と呼ばれるようになった。
また「種」という言葉には「物事の発生する元になるもの」「成立する元になるもの」「原因」という意味があり、奇術ではこれがあることからそれが成立するため、この意味からも「タネ」と呼ばることになった。
「仕掛け」:いくつかの意味があるが、「タネも仕掛けも…」と言った場合は「からくり」「装置」と言う意味となる。「タネも仕掛けも…」と言うと「手品」に関係する事柄となるため、手品に関係する「からくり」のこととなる。
それ以外の意味としては「やり方」「用意」「機械などの仕組みや設備」「途中まですること」「やりかけ」「攻勢に出ること」「詐欺などの悪だくみ」などの意味がある。→「手品」は人の目を欺いて現実には起こらない不思議なことが起こるように見せかけるものであるため、その仕組みのことを指すことになり、同時に「悪だくみ」ではないものの相手(=観客)を欺すための芸のということになると考えれば、それに近い意味があるというのは面白い所である。
ちなみに、英語で「この手品はタネも仕掛けもない」というのは「Ther is no trick to this magic.」と言う成句がある。
「マジシャン」:マジック(手品、奇術)を行う人のこと、またはそれを職業としている人のことである。尚、「マジック」「手品」「奇術」と言う言葉は同義語であるため、「手品師」または「奇術師」と言われることもある。
英語では「Magician」と言うのが一般的であるが、「Juggler」若しくは「Wizard」と呼ばれることもある。但し、「Juggler」は詐欺師という意味が強く、「Wizard」は魔法使いという意味が強い。(とは言っても、何となくこれらの言葉が使われるのも分かりますが...)また、ドイツ語では「Magier」、フランス語では「magicien」、イタリア語とスペイン語では「mago」(但し、発音は異なる。)、中国語では「魔術師」という。
最近では、マジシャンを、その人が行うマジック(手品、奇術、イリュージョン)の内容によってより細かく分けて、別の名称で呼ばれることもある。この場合、トランプなどのカード・マジックをする人を「カーディシャン」、コイン・マジックをする人を「コインマン」、イリュージョンを行う人を「イリュージョニスト」と言う。(但し、これらの名称は、マジシャンの小分類ということであって、大分類では全て「マジシャン」(手品師、奇術師)ということになる。)
「マジック(手品)」:雑芸の一つであり、予め用意しておいた仕掛けを用いて、観客の錯覚や思い込みなどを利用し、時には注意を別の場所に集めさせるということを行って、目の前で実際には実現不可能な不思議な現象がその場で起こっているかのように見せる芸能のことである。
尚、「手品」という言い方以外に、奇術、魔法、魔術、魔力、呪術、マジックなどと呼ばれることもある。(「奇術」という言い方で括られることもある。)現在では、より大がかりな仕掛けを用いたエンタテイメントになっているものを「イリュージョン」と呼ぶこともある。また、日本では江戸時代には「手妻」または「品玉」と呼ばれていたこともあったが、現在ではこの言い方はされない。(「手妻」は「手品」の語源とされている。)。
誰もが知っている手品の例としては、何もない箱やシルクハットの中から花や鳩を出す、ステッキが布に早変わりする、ステッキから花が出てくる、などがあって、これらは手品師(マジシャン)にとっては基本中の基本となっている。また、トランプを使ったものなども広く知られている。
歴史は古く、古代エジプトで行われていたものが起源とされている。それが世界各地に広がり、それぞれの地域の文化と融合し、独自の発展をしていった。(その地域独特のものが現在に受け継がれている。)日本には、中国を経て奈良時代に伝来した「散楽」が起源とされている。それが曲芸などと融合し、日本独自のものに発展していった。(当時は「幻戯」または「目くらまし」と呼ばれていた。)
江戸時代には「手妻」または「手品」と呼ばれるようになって、現在のものに近づいた。(これは日本独自の奇術として、世界に知られていくことになる。→例えば、松旭斎一門の水芸など。)明治になって西洋の奇術が日本に入って来ると、より大がかりな仕掛けを使ったものも行われるようになり、今日に至っている。
また、「手品」には仕掛け(「タネ」と言う。)があることから、それが転じて、様々な考えを巡らせて罠を仕掛けて他人を誑かしたり陥れたりすることを比喩的に「手品」と言うようになっている。この場合は、「目くらまし」「インチキ」「悪事」というような蔑んでみられるというニュアンスを含んでいる。
英語では「Magic」、ドイツ語では「Zaubern von Tricks」、フランス語では「Conjurant ruses」、イタリア語では「Trucchi che scongiurano」、スペイン語では「Trucos conjurando」、中国語では「奇技」または「戲法」などと言う。
東大式タネなし手品―子どもに大ウケ! (主婦の友ベストBOOKS)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
びっくり!かんたん!スーパー手品―演出とタネ明かしを1度にイラストで紹介
- 作者:
- 出版社/メーカー: 高橋書店
- 発売日: 2000/10
- メディア: 単行本
トランプ手品入門―トランプ手品の手順からタネあかしまで図解! (パーティブックシリーズ)
- 作者: 真次 久
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 1990/07
- メディア: 単行本
東大式科学手品―おもしろくてためになる!タネも仕掛けもサイエンス! (主婦の友ベストBOOKS)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 単行本
コメント 0