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「一心太助」(その5) [映画(邦画)]

今回は、前作から1年ちょっと間が空いて、1959年11月に公開された東映シリーズ第3作についてです。公開当時、本作は「シリーズ完結篇」という触れ込みだったのだが、その後に2作が製作されることになっちゃいました。(一応、後の作品は「番外編」という苦しい位置づけとなっているが、実質的には本作との間で矛盾を含んだシリーズ第4/5作になっちゃいました...)

シリーズ第3作一心太助 男の中の男一匹
作品データを記しておくと、1958年の東映京都の作品で、時間は94分、監督は沢島忠、脚本は鷹沢和善、撮影は坪井誠、美術は井川徳道、音楽は鈴木静一である。そして出演は、中村錦之助、中原ひとみ、月形龍之介、丘さとみ、大河内傳次郎、山形勲、進藤英太郎、浜恵子、徳大寺伸、花房錦一、杉狂児、夢路いとし、喜味こいし、島田秀雄、堺駿二、原健策、阿部九洲男、中村時之介、沢村宗之助、尾形伸之介、遠山恭二、森島欣作、藤本秀夫、国一太郎、星十郎、長島隆一、香月凉二、波多野博、三島雅夫、藤木錦之助、中村幸吉、片岡半蔵、加賀邦男、高松錦之助、小柴幹二、若井緑郎、金剛麗子、月笛好子、近江雄二郎、たちである。

一心太助とお仲の婚礼の日がやってきた。仲人を務めるのは言うまでもなく大久保彦左衛門である。で、太助が紋付羽織を来て花婿姿になったまでは良かったが、そんな所に神尾主膳の賭場を荒して追われていた弦太が転がり込んできた。そして太助の晴れ着は台無しになってしまった。そんなトラブルがあったものの、祝言は無事に終わる。が太助の新婚家庭は平穏なものにはならず、弦太に続いて大久保家の用人・喜内の隠し子である糸吉と鯉平が転がり込んでくる。そして女房・お仲の友達のお恵とお光もやってくるのだった。

その頃、魚河岸では大問題が生じていた。悪徳商人の丹波屋と繋がっている神尾主膳が悪事の手を伸ばそうとしており、大久保彦左衛門が急死してしまった。太助は下野中でも魚河岸を守ろうとする。が、南町奉行が魚河岸の取締役を務める松前屋を豊臣残党の名目で捕縛してしまい、新たな取締役として丹波屋を任命し、魚河岸に重税を課した。そして松前屋は処刑されることになり、その日がやって来た。処刑場に向かう途中の江戸市中引き回しの時、松前屋に「殿様!」と叫んだ旅僧がいた。これによって松前屋は30年前に失踪した弘前藩松前右近の一子・五郎兵衛だと言うことが分かり,豊臣残党ではないという証が出来た。太助はその証人を連れて伊豆守の元に急いだ。しかし、その太助たちの前に主膳一味が立ちはだかった。争いの中、魚河岸の連中も助けの味方をし、騒ぎが大きくなっていく。で、弦太が隙を突いて伊豆守の許に飛び込んだ。で、事情が伊豆守に伝わった。松前屋の処刑が刻一刻と迫る中、伊豆守が駈けつけて処刑は中止となった。後日、江戸城中で将軍家光から、「余の近習にならぬか」と言った太助だったが、「生涯魚屋で暮しとうございます」と言い、愛妻の待つ自宅に戻っていった。

物語としたら、「完結篇」ということで製作されただけに、やたらと力が入っている。テンポも良く、娯楽作品ということでは実に楽しく、小気味よく進んで行く。そして、将軍から直接召し抱えられそうになったところを断ったという気っぷの良さで幕引きということで、実に爽やかなエンディングも良いですね。(が、2年後に次の作品が公開されたことで、折角の良いエンディングも吹っ飛んでしまったのが残念です。)→一応、本作で東映シリーズは終了したと考えるべきであり、あとは良くある駄作の量産体制に突入と言う認識で問題ないです。

 

↓ビデオですが...

一心太助~男の中の男一匹~ [VHS]

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓ネットで視聴可能です。


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