南こうせつ『オール・ザ・ベスト』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のベスト盤は1996年にリリースされたものである。かぐや姫のリーダーからソロに転向し、フォーク・シンガーとしての長いキャリアのある彼であるが、内容的に優れたベスト盤が少ない所は何とかして貰いたい所である。本アルバムも、やはり「かぐや姫」時代の曲を含んでいるのだが、1枚ものとしては収録曲数も多いということで、彼のベスト盤としては良い方に入るものである。(尚、本ベスト盤のあと、いくつかのベスト盤がリリースされているが、それらの中の1枚ものは、本盤があれば無くても良いものである。)
収録曲は以下の全18曲である。『神田川』『妹』『赤ちょうちん』『荻窪二丁目』『幼い日に』『夏の少女』『海と君の愛の唄』『僕のグラフィティー』『名物せんべい』『夢一夜』『思い出にしてしまえるさ』『旅立つ想い』『粉雪』『今日は雨』『海になりたい』『淋しい鞄』『オハイオの月』『ねがい』。
かぐや姫時代の曲が冒頭からの3曲ということで、こういう形での収録であれば、一応許せる。(後ろ3曲ということでも許せるが、途中に散りばめられていたら、ソロとしてのベスト盤とは言いがたいものになってしまう。)代表的な曲は一応抑えられているということで、ベスト盤としては一応体裁は整えられている。
ベスト盤でも収録時間が短いものとか、選曲に疑問があるようなものまであるが、1枚ものということでは本ベスト盤はマイナス要素の少ない(収録曲数が多いということがやはりポイントである。→曲数を多くするには2枚組以上にすれば、簡単に増えるが、1枚もののように全部を手軽に聴くことが出来ないため、1枚もののベスト盤は特別な価値がある。)ので、「手元にあってもよろしいかと」というベスト盤である。但し、彼のソロ名義のベスト盤としては、かぐや姫時代のヒット曲は除外するか、新録バージョン(要するに、ソロとして歌っているのであればOKということである。)にしてくれたら良いのですがね...
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