MORRISSEY『VIVA HATE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼のソロ・デビュー・アルバムである。THE SMITHのボーカリストとして、'80'sのUKを代表するバンド(UK以外ではさっぱりでしたが...)として活動し続けてきた彼が、バンド解散を受けてソロになって発表したアルバムである。イギリスでは1位を獲得する大ヒットとなったが、アメリカではBillboardで最高位48位と伸び悩んだ。(尚、日本ではオリコンで65位を記録している。)
収録曲は以下の全12曲である。『Alsatian Cousin』『Little Man What Now』『Everyday Is Like Sunday』『Bengali In Platforms』『Angel Angel Down We Go Together』『Late Night Maudlin Street』『Suedehead』『Break Up The Family』『Ordinary Boys』『I Don't Mind If You Forget Me』『Dial A Cliche』『Margaret On The Guillotine』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Suedehead』はイギリスで5位、アイルランドで2位、豪州で45位を記録しているが、それ以外の国では伸びなかった。2nd.シングルの『Everyday Is Like Sunday』はイギリスで9位、アイルランドで3位を記録している。(アメリカでは不発に終わった。)
お薦め曲としては、シングル・ヒットを記録している『Suedehead』と『Everyday Is Like Sunday』、それ以外では『Little Man What Now』『Angel Angel Down We Go Together』『I Don't Mind If You Forget Me』という所をピックアップしておく。尚、ブラック度ということでは、ラストの『Margaret On The Guillotine』は秀逸である。(但し、それを理解するには、'80'sのUKとTHE SMITHの歴史を重ね合わせた上でのことであるで、(イギリス以外では)万人向けとは言えないですが...)
本アルバムはTHE SMITHの存在を抜きに語ることは出来ない。サウンドとしては完全にTHE SMITHの延長線上に位置するものである。しかも、アルバム・タイトルが実にブラックであり、ソロ・トンガーとしては余りにもネガティブに感じられてしまうアルバムである。が、当時の彼の場合は、嫌でも「THE SMITHのボーカリスト」ということで見られてしまうだけに、こういう選択というのは実に面白い所である。
明るく楽しい'80'sサウンドとは完全に別世界のアルバムであるが、それだけ強烈な個性に満ちたアルバムであるが、こういう所がUKらしいところでもある。万人には「?」という所であるが、THE SMITHを聴いた方、及びUKロックがお好きな方は聴いておきたい所である。
↓こういうものもありますが...
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