村下孝蔵『初恋~浅き夢みし』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼の4枚目のアルバムであり、かつ、彼の発表したアルバムの中では最もセールスの良かったアルバムである。(オリコンのチャートでも最高位2位を記録している。)彼の代表曲でもある『初恋』を収録しているアルバムであり、実に叙情的に歌い上げている作品である。
収録曲は以下の全10曲である。『初恋』『夢の地図』『踊り子』『冬物語』『モ・ザ・イ・ク』『おいでよ』『青い嵐』『挽歌』『私一人』『丘の上から』。
この中からシングル・カットされたのは形の上では2曲である。彼の代表曲である『初恋』は先にシングルとしてリリースされていて、それが織り込んで最高位3位を記録する大ヒットとなっている。で、それを収録した形で本アルバムが作られ、本アルバムと同時リリースとなったシングル曲が『踊り子』である。
お薦め曲は、『初恋』は当たり前であるが、この曲を聴かないことには彼の曲を聴いたことにはならないのでピックアップしておく。尚、アルバム・バージョンはシングルとはアレンジが異なっているので、これだけでも聴いておくべきである。それ以外からは、シングル曲の『踊り子』、更に『冬物語』『モ・ザ・イ・ク』『丘の上から』という所をピックアップしておく。
本アルバムはリリースから四半世紀以上が流れているが、全く色褪せることなく、現在でも彼の叙情的な世界の魅力を放ち続けている。生前の彼は叙情的な音楽が亡くなってしまったことを嘆いていたという話は有名であるが、それだからこそ彼のサウンドは永遠のものになっていると言うことも出来る。
彼は1999年に46歳の若さで亡くなってしまい、そのことがとても残念がられたシンガーであるのはご存知の通りである。今年は13回忌でもあるだけに、改めて彼の代表作である本アルバムをじっくりと堪能しておくと言うのが宜しいかと...
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