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「THE THEORY OF THE LEISURE CLASS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1998年のアメリカ映画「ファットマン」である。日本での劇場公開は2001年1月まで遅れたこと、更に現在ではDVDでの邦題が「セオリー・オブ・マーダー」と変更されている。サスペンス・スリラーということに分類されているので、ミステリー好きな方だとそれに期待してしまうが、そういう作品ではなく、不条理な人間ドラマと言った方が分かりやすいという作品である。

作品データを記しておくと、時間は109分、原作はアンバー・ベンソン、監督はガブリエル・N・ボローニャ、脚本はアンバー・ベンソンとガブリエル・N・ボローニャの2人、撮影はクリス・タフティ、音楽はハワード・ドゥロッシンである。そして出演は、チューズデイ・ナイト、アテナ・ステンスランド、ブラッド・レンフロー、クリストファー・マクドナルド、マイケル・マッシー、たちである。

舞台はアリゾナ州の田舎町・レイクマナーである。この田舎町に、ある日、この町で起きた不思議な殺人事件の取材のために、ロサンゼルス・タイムズの記者・シンディがやってきた。そしてカウボーイ・バーで取材を始める。レズビアンの女主人・ジュリーは報酬に釣られて事件について語り始めた。その事件とは、「ファットマン」という映画の人気キャラクターにまつわる物語であった。ものまねショーをしている主婦・キャリー・ライトは、退屈な田舎町で普通に暮らしていた。しかし、ある日、何者かに襲われ、子供たちを殺されてしまう。で、夫はキャリーの話から、犯人を調べ、子供の復讐として容疑者の男を術札した。更に、イタリアからの観光客夫婦が死体となって発見されるという事件が起こる。更に、キャリーはクジで10万ドルが当たり、ハリウッドに旅に出ることにした。が、車の燃料タンクにしてあり、キャリーの乗った車は爆発、彼女は死んでしまったというのだった。ジュリーはそんな話をシンディに聴かせるが、話したその夜に自殺してしまった。その事件について調査を進めるシンディは、全容を解明していき、キャリーの話に嘘があることに気づく。そして物語は不条理な世界へと進んで行き... 最終的に、ジュリーは事件の全容を解明し、それを本としてまとめ、出版をした。

最初は謎解きミステリーという雰囲気で進んで行くが、途中からはミステリーと言うよりも不条理な田舎町のドロドロとした人間模様を描いていく作品へと変わっていく。これが、最所に本作を謎解きミステリーと思ってしまうと、変な方向に進んでいく物語となってしまって、退屈に感じてしまうであろう。が、人間ドラマという部分を期待していたら、これが思わぬ方向に転がって行ってくれて面白く感じられることになる。

不条理な世界を描いた作品ということでは、実験作としてこういう世界もありだと思われるが、もう少し表現したかったものを中心に描いていたら、と思う作品である。

 

セオリー・オブ・マーダー [DVD]

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