TEQUILA SUNRISE(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1988年の映画「テキーラ・サンライズ」である。(日本での劇場公開は1990年2月であった。)本作を「サスペンス」または「アクション・サスペンス」ということに分類されている場合があるが、はっきり言ってそれは誤りである。2人の男と1人の女の三角関係を描いた「人間ドラマ」であり、またジャズを中心とした「音楽映画」でもある。
作品データを記しておくと、時間は115分、監督と脚本はロバート・タウン、撮影はコンラッド・L・ホール、美術はリチャード・シルバート、音楽はデイヴ・グルーシンである。そして出演は、メル・ギブソン、カート・ラッセル、ミシェル・ファイファー、ラウル・ジュリア、J・T・ウォルシュ、アーリス・ハワード、アン・マグナソン、アリー・グロス、ガブリエル・デーモン、たちである。
麻薬の仲買人・マックは足を洗うことを決めたが、周囲はそれを歓迎せず、足を洗えない状態でいた。そんな彼に手を差し伸ばしたのは、高校時代の同級生であって、現在は麻薬捜査官となっていたニックだった。が、ニックは上司から、麻薬組織の撲滅のために、マックの身辺を調査するように命じられた。で、ニックは、マックが行きつけの高級レストランに行き、そこの女性オーナーであるジョー・アンと親密になる。が、マックモジョー・アンのことを愛していた。やがて、マックとニックは同じ女を愛していることを知る。一方、警察は、そのレストランでマックが麻薬の取り引きを行っていると睨んでいた。で、南米の麻薬コネクションの元締め・カルロスとマックが接触するところで逮捕するという筋書きを書いた。で、南米から麻薬捜査官を招いたが、実はその麻薬捜査官というのがカルロスだった。カルロスとマックは、かつてメキシコの刑務所で一緒であって、友人関係にあった。マックはカルロスと会うと、足を洗うことを告げた。ニックの強力で麻薬の誘惑にも勝って足を洗った。そしてマックは警察に身の潔白を証明した。ジョー・アンはマックと生きていくことを決め、ニックも、マックとジョー・アンの門出を祝うことにしたのだった。
ストーリーとしては、人間ドラマであって、そこにサスペンスや恋愛ドラマという要素が中途半端に絡めてあると言うことが出来る。特にサスペンスと分類されていることから、サスペンス作品としては中途半端になってしまった印象を受けるというのも分からないではない。)が、本作で最も素晴らしいのは、目立っていないがジャズを中心とした音楽である。(だからと行って、本作は「音楽映画」とまでは言えないのですが...)実際、音楽のクオリティは高く、サントラ盤を中心にして本作の音楽を聴くというのも一興である。で、映画本編のことは忘れて音楽に浸るという聴き方をすれば良く、映画は見ないでサントラ盤だけ聴くというのも「あり」ですね。
ということで、最後にサントラ盤の収録曲を記しておく、収録曲は以下の全10曲である。『Surrender To Me』『Do You Believe In Shame?』『Recurring Dream』『Give A Little Love』『Don't Worry Baby』『Dead On The Money』『Unsubstantiated』『Beyond The Sea』『Tequila Dreams』『Jo Ann's Song』。
尚、お薦め曲として『Do You Believe In Shame?』『Dead On The Money』『Beyond The Sea』『Tequila Dreams』という所をピックアップしておく。じっくりと聴き入るということで大人の鑑賞をしましょう。
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