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「TRAFIC」 [映画(洋画)]

表題の作品は1971年のフランス映画「トラフィック」である。(2000年のアメリカ映画「トラフィック」は原題は「TRAFFIC」である。)但し、本作は「ぼくの伯父さんの交通大戦争」というタイトルで先に日本に紹介されていて、1995年6月に劇場公開された時は、原題をそのまま横文字にした「トラフィック」と改題された。ショート作品が多いJ・タチであるが、本作は長編作品であるが、彼の持ち味である社会風刺という所もしっかりとあるコメディ作品である。

作品データを記しておくと、1971年のフランス映画であって、時間は89分、製作はロベール・ドルフマン、監督はジャック・タチ、脚本はジャック・タチとジャック・ラグランジュの2人、撮影はエドワード・バン・エンデンとマルセル・ウェスの2人、美術はアドリアン・ドゥ・ローイ、音楽はシャルル・デュモンである。そして出演は、ジャック・タチ、マリア・キンバリー、マルセル・フラヴァル、オノール・ボステル、フランソワ・メゾングロス、トニー・クネッペル、たちである。

フランスの自動車会社のアルトラ社に勤めるユロ氏。ある日、彼のデザインしたキャンピング・カーが、オランダ・アムステルダムで開かれるモーター・ショーに出品することとなる。また、社長の息子が女友達のマリアを広報担当に任命した。で、キャンピング・カーをトラックに乗せて、アムステルダムに向かって出発した。が、トラックは直ぐにパンクをするというトラブルが発生した。心配したユロ氏もトラックに同乗したが、旅はとんでもないことになる。パンクに続いてガス欠、更に故障ということで、トラックは全く先に進むことが出来ない。修理をして先に進もうとするがトラブル続きだった。一方、マリアは別便でオランダに向かったため、当地に先に到着した。重役たちが心配顔になる中、社員のフランソワから事情を聞いたマリアは、スポーツ・カーを飛ばして迎えに行くことにした。で、ベルギーでマリアはユロ氏の乗ったトラックと合流することが出来、先導してオランダに向かった。が、先を急ぐ余り、オランダ国境で入国審査を無視して突破したことから、国境無視となり、警察に連行されることになった。更に、ユロ氏の設計した車には様々な仕掛けがしてあることから、取り調べの警官たちがその車についてあれこれと騒ぎ、取り調べ、更には入国審査もなかなか進まない。そしてマリアも書類のことが分からず、その夜は警察で過ごすこととなってしまった。翌朝、ようやく審査にパスしたことで、改めてモーター・ショーの会場に向かうが、マリアが交通整理の警官を無視したことが原因となって、多重衝突事故が発生し、大混乱しなり、トラックの荷台のキャンピング・カーも壊れてしまった。で、一行はトニー・バレンソンの修理工場に車を持っていき修理をしようとする。が、一同はバカンス気分に浸ってしまい、修理に丸一日かかってしまった。翌朝、気を取り直して出発し、アムステルダムに到着したが、その時にはモーター・ショーは既に終わっていた。重役たちはカンカンになって、ユロ氏を首にし、ユロ氏は寂しく去っていく。それを見たマリアはユロ氏を追いかけていった。

ハリウッドのコメディ映画とは毛色が違うものであって、フランス映画ならではの独特のセンスが面白い所であって、J・タチらしさがしっかりと出ている作品である。また、社会風刺という所もブラック度と言うことでは特に高いというものではないが、欧州のブラックなセンスが独特の味を出している。色々と突っ込みを入れたくなる所もあるが、フランスのユーモアを楽しむというのも面白い所である。

突出した傑作と言うよりは小粒な佳作であるが、そういう所もJ・タチ作品らしくて宜しいんじゃないかと...

 

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