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「TOL'ABLE DAVID」 [映画(洋画)]

表題の作品は1921年のアメリカ映画「乗合馬車」である。サイレント映画李明作として知られている1本であり、脚本の第一稿を「映画の父」と呼ばれているD・W・グリフィスが描いたことでも知られている作品でもある。西部劇であるが、人間ドラマとして描かれた作品である。また、H・キング監督の出世作でもある。しっかりと描かれているため、サイレント映画であるのだが、台詞が聞こえてきそうな作品でもある。

作品データを記しておくと、時間は80分、白黒のサイレント作品である。(1921年当時では、カラーも、トーキーもありませんでした。)原作はジョセフ・ハーゲシャイマー、監督はヘンリー・キング、脚本はエドマンド・グールディングとヘンリー・キングの2人、撮影はヘンリー・クロンジャガーである。そして出演は、リチャード・バーセルメス、グラディス・ヒューレット、アーネスト・トレンス、ワーナー・リッチモンド、ウォルター・P・ルイス、たちである。

ある僻地にある平和な村に無法者の一味がやってきて、やりたい放題の悪事を働く。乗合馬車の御者をしていた兄は一味によって大怪我をさせられ、その復讐をしようとした父はショックで死んでしまった。ひ弱な男・デイヴィッドは、母に泣きつかれて復讐をすることを諦め、どんな酷いことがあっても、村人たちから卑怯者と呼ばれても、ただひたすら耐える男であった。しかし彼は兄の仇を決して忘れてはいなかった。兄の後を継いで着者として働くようになった彼であったが、いきなり一味に襲われてしまうが...

普通の展開であれば、復讐劇を中心に派手に描く所であるが、思いを内面に押し殺し、ひたすら耐えてその時をマツという人間描写が素晴らしい。「やる時はやる」ということでもあるが、上手い駒割やアングルを使っての表現が良く、テンポも良く、見応えのある作品である。

また、「優れた白黒映画」には色彩感を感じることがあり、「優れたサイレント映画」には台詞や音を感じることがあるが、本作はその両者を感じることが出来る作品でもある。映画史に於いては古典中の古典と言うことになるが、機会があれば見ておきたい作品である。

尚、本作は余りにも古い作品ということもあってなのか、LDでもリリースされなかった作品である。LDではかなりマニアックな作品や超マイナーな作品でもソフト化されていたものが多いが、本作はLD化されなかっただけにDVD化やBD化ということは考えにくいと思われるが、この点が残念な所である。

 

↓ビデオですが...

乗合馬車【字幕版】 [VHS]

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
  • メディア: VHS

Tol'able David [VHS] [Import]

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