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「THE TROUBLE WITH HARRY」 [映画(洋画)]

表題の作品は1955年の映画「ハリーの災難」である。(日本での劇場公開は1956年2月であった。)ヒッチコック監督作品であり、S・マクレーンのスクリーン・デビュー作品として知られている作品である。「殺人は喜劇である」と言ったのはヒッチコック監督であるが、そう言った要素も散りばめられている作品である。しかし、「喜劇」と言うような作品ではなくて、やはりミステリー・サスペンス作品の範疇に入る作品である。

作品データを記しておくと、時間は99分、原作はジャック・トレヴァー・ストーリー、製作と監督はアルフレッド・ヒッチコック、脚本はジョン・マイケル・ヘイズ、撮影はロバート・バークス、音楽はバーナード・ハーマンである。そして出演は、エドマンド・グウェン、ジョン・フォーサイス、シャーリー・マクレーン、ミルドレッド・ナトウィック、ローヤル・ダーノ、ジェリー・メイザース、ミルドレッド・ダンノック、パーカー・フェンリー、バリー・マッカラム、ドゥワイト・マーフィールド、たちである。

紅葉が映えた美しい森を持つバーモント州のある村で、その事件は起こった。4歳の子供が森に遊びに行き、そこで男の死体を発見したのだった。被害者はハリーという男であって、村人の中にはハリーを殺す動機を持つものが何人もいた。そんな中、元船長というアルバート・ワイルスは森で兎を追っていて、誤って男を撃ってしまったと思い込み、ミス・グレヴリーという中年女は森でハリーに襲われたため、ハイヒールでハリーを殴っていたので、それで殺してしまったと思い込んだ。また、ハリーの死体を発見した少年の母・ジェニファーはハリーの再婚相手であり、最初の夫の兄であった。ジェニファーと無理矢理結婚したが、ジェニファーに愛情がないことを知って身を隠していたが、今朝、突然ジェニファーの前に現れたので、牛乳瓶でハリーを殴っていたのだった。更に、ジェニファーには両想いの男・サムがいて、サムにとってはハリーは邪魔な存在であった。で、この4人がハリーの死体を巡って色々と繰り広げていくことになっていく...

4人はそれぞれが自分がハリーを殺したと思い込み、何とか死体を隠そうと考えるが、死体があった方が都合がよいということに気づくと、埋めた死体を掘り返そうとする。しかし、1人では出来ずに相談することで4人それぞれの思いが複雑に絡んでいくことになる。

結局、ハリーの死体はどうなるのか?ということになるのだが、「喜劇」の質が違うということもあって、大笑いをするような物語ではない。(実際、アメリカでは不評であった。しかし、フランスでは絶賛される大ヒットになった。)そのため、評価も分かれる所であり、好みによって「傑作」と言う声と「失敗作」という声のある作品である。(まあ、「失敗作」という声があっても、美しい風景を見る「環境ビデオ」としての価値は認められている。)

傾向としては、アメリカ映画の笑いが好きな方には不評で、欧州映画の笑いが好きな方には好評のようというのが出ている。ということで、イギリス出身のヒッチコックが英国流の笑いを提供したが、アメリカ流の笑いとは違うものと言うことを知ることになった作品でもある。欧米の違いをとると言うことでは参考になる作品であるが、日本でも今一つ受け入れられにくいでしょうね...

 

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