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「THE THIEF OF BAGDAD」(1940) [映画(洋画)]

表題の作品は1940年のイギリス映画「バグダッドの盗賊」である。日本での公開は1951年12月である。尚、1940年の作品であるが、本作はカラー撮影が行われており、カラー作品である。尚、カラー作品は'30年代に既に登場しているものの、この時期の主流は白黒作品であり、特別に力の入った作品で無ければカラー作品ということは無かっただけに、本作は大作として製作された作品であったのは言うまでも無い。

作品データを記しておくと、時間は106分、原作はラヨス・ビロ、監督はルドウィッヒ・ベルガー、マイケル・パウエル、ティム・フェーランの3人、脚本はマイルス・メールスン、撮影はジョルジュ・ペリナール、オスモンド・H・ボーラディルの2人、特撮はローレンス・バトラー、音楽はミクロス・ローザである。そして出演は、サブー、コンラート・ファイト、ジョン・ジャスティン、ジューン・デュプレエ、レックス・イングラム、マイルス・メールスン、モートン・セルテン、メアリー・モリス、ブルース・ウィンストン、ヘイ・ピートリー、アデレード・ホール、ロイ・エマートン、アラン・ジース、たちである。また、本作はアカデミー賞で、撮影賞(カラー)、室内装置賞、特殊効果賞を受賞している。

バグダッドの王・アーマッドは宰相ジャファルに填められて投獄され、獄中で「バグダッドの盗賊」と呼ばれる少年・アブウの助けで脱獄し、バスラに逃れる。バスラの王の唯一の姫は美人として知られていて、アーマッドは恋に落ち、姫も彼を愛した。が、ジャファルが姫を貰うと宣言したことから姫は逃げて行き、アーマッドは魔法で盲目にされ、アブウは犬に姿を変えられてしまう。そして、ジャファルが姫を抱く日が来るまでは魔法は解けないと言うことがわかる。逃げた姫も捕らえられ、深い眠りに落とされて目覚めなくなってしまう。そんな所に浮浪者となったアーマッドと犬が連れてこられ、姫はようやく目を覚ます。が、愛するアーマッドの魔法は解けていないことで、彼の魔法を解くためにジャファルに身を委ねる決心をして、身を委ねた。で、アーマッドとアブウの魔法は解け、元の姿に戻ると、姫を助け出そうとして小船で姫を追った。が、嵐に遭い、アブウ一人がある海岸に漂着した。大男のジニーと知り合ったアブウは英知を使ってジニーを服従させ、千里眼のルビーを手に入れようとしてする。苦難の末にルビーを手に入れたアブウはアーマッドの居所を探り、再び合流する。そして姫野様子を探るが、姫は志却の青バラで過去を忘れさせられていた。これに耐えられなかったアーマッドはジニーに乗ってジャファルの宮殿に駆けつけて姫を助けようとするが、それに失敗して捕らえられてしまう。その様子を千里眼のルビーで知ったアブウは、ルビーを岩に投げつけてしまう。するとおとぎの国に一変し、魔法の弓矢と空飛ぶ絨毯を得て、アーマッドを救出するためにジャファルの白に乗り込んだ。で、アーマッドを救出し、ジャファルを倒した。こうしてアーマッドは王位に就き、姫と結ばれることになる。一方、アブウは新しい冒険を求めて旅立っていった。

70年前の作品と言うことが信じられないほどの出来で、連続活劇と冒険、アクション、ファンタジーが詰まった作品となっている。但し、現在のCGを多用した作品と比べると、特撮などの技術も低いため、映像的なリアルさは最新の作品とは雲泥の差がある。が、手作りの職人芸と面白い作品を作ろうという意気込みと情熱はたっぷりと伝わってくる。ストーリーも連続活劇ということに欠かせないスピード感とテンポの良さがあるため、物語に引き込まれてしまうことになる。

本作は1940年代初頭という戦時下であったにも関わらず、娯楽作品ということに求められる部分に手抜きは一切なく、'40年代の娯楽映画の傑作と呼ばれているが、一目見たらそう言うことも分かる作品である。

最新のCG技術を駆使した作品ではなく、本作のような物量投入したオーソドックスな造りの娯楽大作を見るのもまた面白いものですよ。一度は見ておきたい作品である。

 

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