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PAUL DAVIS『SINGER OF SONGS - TELLER OF TALES』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1977年に発表された彼の5枚目のアルバムである。Billboardのシングル・チャート(Hot 100)に40週連続チャートインするという当時の記録(1982年にSOFT CELLに更新され、現在では歴代20位以下になっている)を樹立したヒット・シングルを含んだアルバムである。と言っても、チャート成績ということでは目立った記録を残していないのも事実である。(本アルバムはBillboardのアルバム・チャートでは最高位82位、カナダで最高位77位を記録しただけである。)一応、それまでに発表したアルバムの中では記録を更新している。(1981年に発表した7枚目のアルバム「COOL NIGHT」がキャリア・ハイでそれに次ぐ2番目の記録となる。)

収録曲は以下の全10曲である。『I Go Crazy』『I Never Heard The Song At All』『Darlin'』『Sweet Life』『Never Want To Lose Your Love』『Hallelujah Thank You Jesus』『I Don't Want To Be Just Another Love』『You're Not Just A Rose』『Bad Dream』『Editorial』。

この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『I Go Crazy』は最高位7位を記録し、1978年の年間シングル・チャートでは12位にランクインし、カナダでは最高位4位を記録した。(カナダでは彼のシングル曲で最大のヒットになった。ちなみにアメリカでは2番目のヒットである。)また、この曲がBillboardのHot 100内に40週連続でチャートインした曲である。年間チャートでの順位が高いのはロング・ヒットになったためであるのは言うまでも無い。2nd.シングルの『Sweet Life』はBillboardで最高位17位、カナダで15位を記録、3rd.シングルの『Darlin'』はBillboardで51位、カナダで37位を記録している。

お薦め曲は、やはり『I Go Crazy』は絶対に外せない。と言うよりも、余りにも有名なこの曲のオリジナルとして聴くにはやはり本アルバムがベストである。(後に何人かのアーティストがカヴァーしているが、やはりオリジナルの彼のバージョンが最高である。)そして、シングル・ヒットを記録している『Sweet Life』、SUSAN COLLINSとのデュエットであるジングル曲の『Darlin'』、それ以外からは『I Never Heard The Song At All』と『Bad Dream』をピックアップしておく。

カントリーからブルー・アイド・ソウルという所に分類される彼であるが、本アルバムはソフト・ロックやA.O.R.と言っても良いサウンドを聴かせている。当時はA.O.R.の走りとなるいくつかのアルバムが発表された時期でもあって、彼もその中の一人でもある。そして、世の中のディスコ・サウンドの大ブームに埋もれながらも'80's初頭にかけてのA.O.R.ブームに繋がることになり、その立役者の1人でもある。ただ、彼の場合は、A.O.R.のシンガーでもあるが、カントリー系のシンガーソングライターとしての才能を発揮していただけに、そちらでのイメージが強いのもまた事実である。

しかし、彼が残した楽曲の中でも『I Go Crazy』は1981年の『Cool Night』と共に歴史に残る名曲であることに変わりはない。ということで、じっくりと聴き込みましょう。

尚、彼は2008/4/22(60歳の誕生日を迎えた翌日である。)に心臓発作で突然亡くなってしまったが、本当にそれが残念である。

 

Singer Of Songs - Teller Of Tales

Singer Of Songs - Teller Of Tales

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Wounded Bird
  • 発売日: 2009/10/11
  • メディア: CD


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