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PAT BENATAR『TROPICO』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表された彼女の6枚目のアルバムである。(全作がライヴ盤であったため、スタジオ・アルバムとしては5枚目となる。)'80'sにはガールズ・バンドのブームが到来するなど、何人かの女性ロック・シンガーが活躍をしているが、彼女は女性ロック・ボーカリストとしての地位を作り上げていった功労者の1人として、'80'sの前半に全盛期を迎えた女性シンガーということはご存知の通りである。本アルバムは、そんな彼女の全盛期の終盤のアルバムである。(次のアルバムからセールズが伸びなくなった。)本アルバムはBillboardで最高位14位を記録、豪州では9位、イギリスでは31位を記録している。

収録曲は以下の全10曲である。『Diamond Field』『We Belong』『Painted Desert』『Temporary Heroes』『Love In The Ice Age』『Ooh Ooh Song』『The Outlaw Blues』『Suburban King』『A Crazy World Like This』『Takin' It Back』。

この中からシングル・カットされたのは全部で5曲である。1st.シングルの『We Belong』はBillboardで最高位5位を記録し、1985年の年間シングル・チャートでは39位にランクインしている。また、スイスで5位、豪州とニュージーランドで7位、カナダで8位、オランダで13位、イギリスで22位を記録している。2nd.シングルの『Diamond Field』はチャートインせず、3rd.シングルの『Ooh Ooh Song』はBillboardで最高位36位を記録している。その後の4th.シングルの『Temporary Heroes』、5th.シングルの『Painted Desert』はチャートインしていない。

お薦め曲は、シングル・ヒットを記録している『We Belong』、『Ooh Ooh Song』、チャートインしていないもののシングル曲である『Painted Desert』、それ以外からは『Love In The Ice Age』と『Takin' It Back』をピックアップしておく。

彼女はそれまではハードなロックを聴かせていたが、本アルバムではソフトな路線となってファンを驚かすことになった。この変身が好意的に受け取られたこともあって本アルバムはそれなりのヒットになった。時期的にもソフト・ロックの台頭が見られるようになり、バラード・ナンバーにも注目が集まるようになっていただけに、このサウンドの変化は時期的にも悪くは無かったのだが、パワフルでエネルギッシュなロックを聴かせていた彼女のこれまでを考えたら、少し寂しく感じたものであった。しかし、本アルバムではボーカリストとしての彼女の持ち味はしっかりと出ているので、それはそれで宜しいかと...

彼女のキャリアの上では、本アルバムは忘れられがちな所もあるが、全盛期の彼女のアルバムと言うことでは本アルバムまで含まれるだけに、サウンドに変化が見られるものの、やはり利いておきたいアルバムである。

 

Tropico

Tropico

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Chrysalis
  • 発売日: 1989/09/27
  • メディア: CD

↓セールスが伸び悩んだ次作との「2 in 1」もあります。

Tropico / Seven The Hard Way

Tropico / Seven The Hard Way

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Beat Goes On
  • 発売日: 1999/02/23
  • メディア: CD


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