PETER WOLF『LIGHTS OUT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼のソロ・デビュー・アルバムである。言うまでも無く彼はJ. GEILS BANDのリード・ボーカルということで知られているが、そのJ. GEILS BANDを脱退してソロ活動を開始したが、その新たなキャリアの船出となったアルバムである。Billboardでは最高位24位を記録しているが、現時点では彼のソロ・アルバムの中ではキャリア・ハイとなっているアルバムである。（最近では2010年に発表したアルバム「MIDNIGHT SOUVENIRS」が45位を記録して、久しぶりのチャートインを果たしている。）
収録曲は以下の全11曲である。『Lights Out』『I Need You Tonight』『Oo-Ee-Diddley-Bop!』『Gloomy Sunday』『Baby, Please Don't Let Me Go』『Crazy』『Poor Girl's Heart』『Here Comes That Hurt』『Pretty Lady』『Mars Needs Women』『Billy Bigtime』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。1st.シングルの『Lights Out』はBillboardのHOT 100で最高位12位を記録し、彼のシングル曲の中では（現時点では）最大のヒット曲になっている。2nd.シングルの『I Need You Tonight』は同チャートで最高位36位を記録、3rd.シングルの『Crazy』はダンス・ミュージック／クラブ・チャートで11位を記録したのみでHOT 100にはチャートインせず、4th.シングルの『Oo-Ee-Diddley-Bop!』はHOT 100で最高位61位を記録している。
お薦め曲としては、彼のソロ作品の代表曲である『Lights Out』とシングル曲の『I Need You Tonight』と『Oo-Ee-Diddley-Bop!』、それ以外からは『Here Comes That Hurt』と『Billy Bigtime』をピックアップしておく。
尚、その彼の代表曲である『Lights Out』は、当初は『Dancing In The Dark』というタイトルとなる所であったが、BRUCE SPRINGSTEENの同名曲（当然のことながら別の曲である。）が発表されたこともあって、タイトルが変更されたということは意外と忘れられていることである。（B. SPRINGSTEENの曲は全米2位のヒット曲でもある。）また、R. STONSのMICK JAGGERをはじめとする名前の通ったミュージシャンたちが（一部に）参加しているということで、内容としてはけっこう豪華なアルバムとなっている。
サウンドの方は普通のロックであるのだが、第二次ブリティッシュ・インヴェージョン、更にダウン・アンダー・ブームが去り、アメリカン・バンドが息を吹き返した時期に、アメリカン・ロックを聴かせているということで、発表されたタイミングもよかった側面がある。が、既に15年を超えるキャリアからくる円熟した上手さがあって、聴かせてくれるアルバムでもある。
彼は現在でも現役として活動を続けているが、ソロになってからは本作が最大のヒットとなり、尻すぼみ状態になっていたが、2010年のアルバムで久しぶりにチャートで名前を目にすることが出来た。ということで、栄光の時代の本アルバムも久しぶりに聴いてみるのもまた宜しいかと...
↓本アルバムのみ見つからないので、彼の他のアルバムを拾っておきます。（2010年の7th.アルバムから2nd.アルバムまで、新しい方からの順番です。）
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Verve
- 発売日: 2010/04/06
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Artemis Records
- 発売日: 2002/09/10
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Polygram Records
- 発売日: 1998/10/20
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: American Beat
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Mca
- 発売日: 1990/02/19
- メディア: CD
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Capitol/Emi/Sbk/Chrysalis
- 発売日: 2009/10/27
- メディア: CD
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