UNDERWORLD(2003)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は2003年のアメリカ映画「アンダーワールド」である。(製作年まで記したのは、1996年に同名タイトルの原題&邦題というアメリカ映画があるためである。尚、原題は「UNDER WORLD」という2つの単語になっているが、邦題は同じ「アンダーワールド」という1985年のイギリス映画も存在している。)
吸血鬼と狼男族との壮絶な闘いと、ヴァンパイア・ヒロインと人間の青年との禁断の恋を描いたゴシック・ホラー作品である。監督は長編映画デビューとなるレン・ワイズマンである。が、作品としては、映像の綺麗さ、ヒロインの美しさ、音楽の豪華さと出来の良さがあるが、これに以外のことでは酷評されている作品でもある。(が、シリーズ化されているというのだから...)
作品データを記しておくと、時間は121分、原案はレン・ワイズマン、ケヴィン・グレイヴォー、ダニー・マクブライドの3人、監督はレン・ワイズマン、脚本はダニー・マクブライド、撮影はトニー・ピアース・ロバーツ、音楽はポール・ハスリンジャーである。そして出演は、ケイト・ベッキンセイル、スコット・スピードマン、シェーン・ブローリー、マイケル・シーン、ビル・ナイ、アーウィン・レダー、ソフィア・マイルズ、ロビー・ギー、ウェントワース・ミラー、ケヴィン・グレイヴォー、リック・セトロン、たちである。
ヴァンパイアの女戦士セリーンは、長い年月の間、狼男族と戦い続けていた。彼女はある時、宿敵の狼男族がマイケルという人間の若い医師を追跡していることを知る。ヴァンパイア族のリーダーにそのことを報告するが、大した問題ではないとして受け入れて貰えなかった。狼男族が何か企んでいることを察知したセリーンはマイケルを追うことにした。しかし彼女自身がマイケルに興味を持っているということにも気づくことになったが...
ヒロインの雰囲気が、全体的には暗いながらも綺麗な映像に映えている所から、ファンタジックな映像は見られるのだが、ストーリーとしては特に何が言いたいのか伝わってこないこと、更に「禁断の恋」ということで展開されるストーリーが予想できてしまう範囲でしかないことで、はっきり言ってつまらない作品である。
物語の練り方が足りないということで、ストーリーを楽しむと言うことにはならないが、音楽が生み出す雰囲気と綺麗な映像とが融合した世界は実に捨てがたいものがある。また、参加しているミュージシャンもこれぞという顔ぶれがいる。ということで、雰囲気の良い所だけを切り取って、(映像は)環境ビデオになり、(音楽は)PVになる。→映画の本来の姿ではないが、違った形での楽しみ形が出来るので、完全に駄作であるとは言えない...
で、音楽の方は'80'sに流行ったオムニバス盤と言ったようなサントラ盤となっているが、こういう形のサントラ盤としては、久しぶりに内容のあるアルバムとして構成されている。(しかし、本アルバムでしか聴くことの出来ないミックスに関しては、その全てとは言わないが、中にはどうでも良いようなものもありますが...)
かつてはサントラ盤の主流ということになっていた豪華アーティストの集結したサントラ盤も、時には悪くないものだということを教えてくれたと言っていいですね。
最後に、サントラ盤の収録曲を記しておく。曲は以下の全19曲である。『Awakening』『REV』『Throwing Punches』『Rocket Collecting』『Now I Know』『Bring Me The Disco King (Loner Mix)』『Optimissed』『Down In the Lab』『Judith (Renholder Mix)』『Suicide Note』『Baby's First Coffin』『Hover (Quiet Mix)』『Falling Through The Sky』『Weak and Powerless (Tilling My Grave Mix)』『Worms of the Earth』『From A Shell』『Death Dealer's Descent』『On The Lash』『All Of This Past』。
本作は、映画を見るのはレンタルで十分であるが、サントラ盤は手元におっても良いレベルに達している。また、映画が未見という方は、サントラ盤だけ楽しむと言うことでも宜しいかと...
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