PIXIES『SURFER ROSA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された彼らの1st.アルバムである。オルタナ系のサウンドが台頭するのは'90'sに成ってからであるが、その時期に大きな影響を与えることになるバンドは'80's後半から動いている。彼らもそんなバンドの一つである。アメリカ・ボストン出身のバンドであるが、イギリスの方で評価されて、イギリスのレーベルからデビューしたバンドである。そのため、アメリカでは今一つ伸び悩んだが、イギリスでは大きなヒットになっている。但し、本アルバムは、評価はされたがセールスとチャート成績は伸び悩んでいる。(英米共にチャートインを記録していない。)
収録曲は、全13曲であるが、10曲目と11曲目の間に隠されたトラックがあって、全14曲である。収録曲は以下の通りである。『Bone Machine』『Break My Body』『Something Against You』『Broken Face』『Gigantic』『River Euphrates』『Where Is My Mind?』『Cactus』『Tony's Theme』『Oh My Golly』『Vamos』『I'm Amazed』『Brick Is Red』。
尚、「ヒドゥン・トラック」と成っている曲は『You Fucking Die! I Said...』である。
この中からシングル・カットされたのは『Gigantic』であるが、ヒットの規模ということでは小さく、イギリスで最高位93位を記録しただけであった。
お薦め曲は、シングル曲の『Gigantic』、1999年の映画で使われることになった『Where Is My Mind?』、更に『Bone Machine』『Oh My Golly』『I'm Amazed』という所をピックアップしておく。
尚、本アルバムの不満点として、曲数は十分であるが1曲の時間が短いため、収録時間が短いということがある。(33分弱である。時間的なことでは「不景気レコード」と呼ばれることになるが、曲数が両手の指で数え切れないということで、「不景気レコード」という印象が薄くなっているのは戦略的に上手いところである。)そのため、聴き始めると、あっという間に終わってしまうという印象を受けることになる。
とは言っても、時間的には短くても内容の方は充実しているので、音楽的に不満というのは余り感じることがない。
セールスとチャート成績は伸びていないが、そういう数字的なものと音楽的な内容とは比例関係にはなく、セールスは伸びなくても内容のあるアルバムは数多くある。(そういうアルバムを「隠れた名盤」と言う。ということで、チャートを追っていくことが虚しく感じられるようになる。)本アルバムも隠れた名盤の一つであるのは言うまでも無い。それだけに、一度は聴いておきたいアルバムということになる。(ただ、'80'sに発表されたアルバムであるが、'80'sサウンドがお好きな方ではなく、'90'sサウンドがお好きな方は「MUST」であって、'80'sサウンドがお好きな方は参考までに、というところですけど...)
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