PETE SHELLEY『XL1』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼の2枚目のソロ・アルバムである。'70'sのイギリスで大きなムーブメントとなったパンク・ロックであるが、彼はその代表的なバンドであるSEX PISTOLSの影響を大いに受けたBUZZCOCKSの中心メンバーである。1981年にBUZZCOCKSは解散することになり、ソロに転向して音楽活動を続ける彼のソロとしての最も良かった時期のアルバムが本アルバムである。(結局、ソロでヒットに恵まれなかったこともあって、1989年にBUZZCOCKSを再結成することになる彼ですが...)
オリジナル盤の収録曲は全10曲であったが、2005年にリマスターされて再発された時に2曲のボーナス・トラックが追加されて全12曲となっている。収録曲は以下の通りである。『Telephone Operator』『If You Ask Me (I Won't Say No)』『What Was Heaven?』『You Know Better Than I Know』『Twilight』『(Millions Of People) No One Like You』『Many A Time』『I Just Wanna Touch』『You And I』『XL1』。(以下、2005年のリマスター版の追加ボーナス・トラック)『Telephone Operator/Many A Time (Dub)』『If You Ask Me/No One Like You (Dub)』。
尚、US盤では収録曲10曲は同じであるが、曲順が大きく異なっている。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Telephone Operator』はイギリスで最高位66位を記録していて、彼のシングル曲の中では最大のヒットになった。続く2nd.シングルの『(Millions Of People) No One Like You』はイギリスで最高位94位を記録している。(ちなみに、彼のシングル曲でチャートインしたのはこの2曲である。)
お薦め曲としては、彼の代表シングル曲である『Telephone Operator』と『(Millions Of People) No One Like You』、それ以外からは『What Was Heaven?』『Twilight』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『XL1』をピックアップしておく。
'80'sに突入してのソロ転向であるだけに、サウンドの方は流石にパンクではなく、ポスト・パンクの流を受けたニューウェーブに分類されるものとなっている。ただ、今一つこれが彼の特徴という所が無く、如何にも'80'sらしいサウンドになっているのが残念な所である。(可もなく不可もなし、という平均的な内容とサウンドということである。)
とはいっても、BUZZCOCKSが後に再結成されて現在までも活動を続けていることを考えたら、本アルバムや彼のソロ活動というのは、別の角度からの音楽活動と言うことで、後のBUZZCOCKSにとっては試行期間であり、充電期間であったということで、これはこれで良かったということになるでしょうが...
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