PHILIP BAILEY『CONTINUATION』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼のソロ・デビュー・アルバムである。('90's後半以降)現在のEW & Fの中心的な存在としてグループを率いている彼であるが、'80'sはソロ活動にかなり力を入れていた時期がある。本アルバムは、彼がソロ活動を始めたアルバムということで、ある意味では大きな節目の作品と言うことになる。(但し、本アルバムは特に大きなヒットにはなっていない。)チャート成績は、Billboardのブラック・アルバム・チャートでは19位を記録している。(通常のアルバム・チャートでは最高位71位を記録している。)
収録曲は以下の全8曲である。『I Know』『Trapped』『It's Our Time』『Desire』『I'm Waitin' For Your Love』『Vaya (Go With Love)』『The Good Guys Supposed To Get The Girls』『Your Boyfriend's Back』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。(いずれもがBillboardのHOT 100にはランクインしていない。)1st.シングルの『I Know』はBillboardのブラック・シングル・チャートで10位を記録、2nd.シングルの『Trapped』はBillboardのR&B/ヒップ・ホップ・チャートで43位を記録している。
お薦め曲としてはシングル曲の『I Know』と『Trapped』を、それ以外からは『Vaya (Go With Love)』と『The Good Guys Supposed To Get The Girls』をピックアップしておく。
本アルバムはR&Bを中心としたサウンドであり、EW&Fのものとは全く違うものである。内容的には悪いものではないのだが、親しみやすさという所が半歩足りなかったといったら良いですかね、じっくりと聴く分には良いのだが、どちらかと言うと玄人向けのアルバムとなっていて、キャッチーな所がもう少し欲しいと思ってしまう。(何せ、1984年に発表する2nd.ソロ・アルバムではキャッチーなサウンドとなり、全米2位、全英1位を獲得する『Easy Lover』というビッグ・ヒット曲も生まれている。)
尚、シンガーとしては4オクターブの声域を有していて、彼の持ち味であるファルセット・ボイスというポテンシャルの高い所をたっぷりと聴かせているだけに、じっくりと聴くアルバムとしては宜しいかと...(もう少しポップな所が出ていたら、より親しめたのですが...)
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