毒姫とわたし#18 [ドラマ]
美姫を取り巻く環境に変化をもたらせるため、その外堀の複数の方面で、それぞれの思惑を持った人たちが動いていたという物語となっていて、美姫も小麦も半分置き去りになっているように感じた物語でした。映画だったら、こういう部分では美姫も小麦も登場させずに、周囲のそれぞれの人間だけで物語を進めてしまうという方法があるが、30分枠の連ドラでは主役を置き去りにしてしまうことは出来ないため、TVの連続ドラマの限界が物語をつまらなくしていましたね...
美姫の色々と考えていめ小麦というところと、妹のために精一杯のことをしようとしている美姫については、更に人柄の良さが描かれているが、周囲の人物が次々とダークな所を見せているだけに、物語としたら「緩急」というテンポの良さではなくて「明と暗」というコントラストを付けて描いているというように解釈できる。が、小麦と美姫のテンポのよい掛け合いが見られないのは本作の魅力が無いに等しくて...
春江が電話で話していた「本当の美姫の母ではない」と言う言葉を聴いた小麦は、それが尾を引いていて、遂に春江に問い糾す。桜子の病気を助けたい一心だったと言う春江に、美姫の気持ちはどうなのだと小麦。で、美姫に本当のことを告げると言うが、春江が自分から話すと言った。
(最近、すっかり存在感の無くなった)君嶋社長の下に那珂川が訪れて、友樹がエリカに事故の当事者であることを告げたことを土下座をして侘びる。どんなことでもするという中川に、エリカと関わるなと社長。
真実を知ったエリカは部屋に引きこもっていて、母・みやびは心配して天使園を訪ねて友樹と話しをするが、友樹の方がはるかに策士であって、友樹の計算通りにあしらわれる形となっていた。で、自宅のエリカの元に友樹が現れ、エリカの好きなようにしていいと言って、ナイフを私、刺してもいいとまで言う。が、エリカは友樹を刺すことはできなかった。そんなエリカは久しぶりに天使園に顔を出すが、哲也が友樹に言った言葉「同情」という言葉にショックをうけて飛び出して行った。
帰宅したエリカは、みなびが友樹を家に呼んだことを知り、遂に絶縁状を叩きつけた。
桜子の側で姉として優しく接している美姫の元に春江と小麦がやってきた。そして話があると言う春江。ここで話せば、という美姫だったが、「ちょっと」と言って別の場所で話そうとする春江。が、その時桜子に発作が起こり、話は吹き飛んでしまう。何とか発作は治まったが、次に発作が起こったら命の保証はないという医者。美姫は一刻も早く渡米して手術を受けさせるため、これまでの印税を一括して受け取れるように小麦に頼んだ。
美姫のエッセイは35万部の売り上げを記録していて、第一作と合わせると印税は8500万になるが、1億には届かない。が、小麦は印税の支払いの準備を進める。
桜子にずっと付き添っていた美姫に、意識を取り戻した桜子が語る。美姫が呼び止めて助けてくれたとして感謝の言葉を語る。そんなところに小麦と春江がやってきて、春江が話をしようとする。が、小麦がそれを制すして席を外すと、春江に、このまま美姫の母親の振りを続けてほしい、と頼んだ。
今回は、ある意味ではエリカが主役となる物語であって、美姫に嫉妬して対抗しようとするダーク・エリカの誕生物語の序章と言ってもよいですね。ただ、そこまで言うならば、エリカの気持ちの描写が色々と不足しているのは言うまでもないのですが...まあ、雷ちゃんが今回は芝居を魅せてくれたということで、それはそれで良かったのだが、満腹感が無いのが辛い所でして...
尚、エリカがみやびに絶縁状を叩きつけたところであるが、エリカがぐれてしまったら「不良少女とよばれて」で笙子が不良に走った原因(=母の言葉)を彷彿されてくれることになって、より面白くなったと思ったのですけど...
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