毒姫とわたし#23 [ドラマ]
次々と衝撃が走る展開の物語となって、今回は久しぶりにテンポの良さを感じられた物語でした。そして、ダーク・エリカが突っ走り、周囲の人間をどん底に叩き落とすが、そのエリカもということで、とことんまでやってくれるという所は「昼ドラ」らしいところでしたね。
尚、一応、コミカル担当と言うことでは、小麦の出版社の後輩で、以前から哲也を狙っていた若子一人が担い、それ以外ではシリアスな展開進んで行きました。(ただ、余りにも衝撃の大きいことの連続という所は、度を超えていることからコミカルにも感じられますが...)
小麦は哲也との結婚を諦め、紗江子と飲み明かしたことで吹っ切った形となって、仕事に燃える。そんな小麦を見て、若子は哲也わものにするチャンスと張り切る。
小麦のことが心配な美姫は、君嶋家を出て小麦の元にやってきて、また一緒に住む、と言って荷物を持ってやってきた。(室内に紐があったら隠そうとし、キッチンにフォークがあったらそれを隠そうとするという所が今回の美姫が担った唯一のギャグ・パートでした。)美姫の心配に対して強く振る舞う小麦だったが、美姫は「泣きたいときは泣いたらええ」と言って、胸を貸し、小麦は思いっきり泣き、美姫も涙を流していた。
小麦の父・和夫の退院が決まるが、小麦はそこで哲也との結婚が破談になったことを伝えた。そんな和夫は、病院を抜け出して君嶋家にいる哲也を訪ね、土下座までして考え直すようにと頼み込む。そこに小麦と美姫が駆けつけ、和夫を止めた。で、帰って行く。一方、美姫は哲也を罵る。その様子に、みやびは美姫に対して、母親は美園だと言うことを口にした。
哲也はエリカを部屋に連れて行くが、そこでエリカが自分と結婚するのは、美姫と小麦を苦しめるためということを告げられ、更に、エリカの奴隷だと言われ、ショックを受けた。
哲也と入れ替わるようにやってきたみやびに、エリカは世間知らずと罵り、更に事故を起こしたのは友樹で、その友樹の兄の哲也と結婚するということを口にした。それまでは友樹と結婚させようとしていたなど、事実を全く知らなかったみやびは気が動転して、君嶋社長に食って掛かった。
ホテルで友樹と密会していたエリカは、友樹から「これまでにしよう」と言われ、狼狽えるが...
小麦は、母から、店を閉めることを考えていると告げられ、色々と考える。が、美姫の帰りが遅いことも気になっていた。その美姫は、美園のもとを訪れて、みやびの言葉を確かめようとしていた。
美姫、小麦、小麦の両親、哲也、エリカ、みやびのいずれにも、それぞれがショックを受ける事実が知らされる形になり、大激震の急展開の物語ということになったが、主なキャラクタの全員に、(それぞれが全く異なる)衝撃的なことが伝わるというのは、余りにも行きすぎという気がするのだが、こういう展開が「昼ドラ」らしいところでもある。
結局、「昼ドラ」の看板のドロドロした物語という所は弱い本作であるが、やっぱり「昼ドラ」らしい展開というところは変わらないのですね。
美姫がエリカに絶縁状を叩きつけ、友樹にも捨てられるなど、エリカが益々孤独に追い込まれていくということで、さらなる巨悪になっていきそうで、期待する所も生まれましたが...
毒姫のことば―残酷な世界で生き抜くための77の方法 (リンダブックス)
- 作者: 桜井 美姫
- 出版社/メーカー: 泰文堂
- 発売日: 2011/09
- メディア: 文庫
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