「ADIOS, SABATA」 [映画(洋画)]
表題の作品は1971年のイタリア映画「大西部無頼列伝」である。日本での劇場公開は1971年10月であった。前年の「西部悪人伝」に続く「サバタ」シリーズの第2弾であって、革命騒動に揺れるメキシコを舞台にしたマカロニ・ウエスタンである。
作品データを記しておくと、時間は106分、監督はフランク・クレイマー、脚本はフランク・クレイマーとレナート・イッツォの2人、撮影はサンドロ・マンコーリ、音楽はブルーノ・ニコライである。そして出演は、ユル・ブリンナー、ディーン・リード、ペドロ・サンチェス、ジェラルド・ハーター、サル・ボージェス、フランコ・ファンタシア、ジャンニ・リッツォ、ジョセフ・P・ベルスアド、サルヴァトーレ・ビラ、サルヴァトーレ・ビッラ、マッシモ・カロッチ、たちである。
全身黒ずくめのコスチュームのバウンティ・ハンターのインディオ・ブラックは、稼いだ賞金を孤児院に寄附しているという義賊でもあった。メキシコ革命の嵐が吹き荒れる中、メキシコ人を弾圧しようとするオーストリア軍のスキメル大佐とメッテルニッヒ少佐は、インディオ・ブラックを買収して意のままに動かそうとしたが、インディオ・ブラックは革命軍にも通じていた。そのことを聞きつけたコソ泥のバランタインは、インディオ・ブラックに取り入り、更にある策略に乗って、肖像画家に化けてスキメル大佐に近づいた。そして、オーストリア軍の資金の輸送計画を聞き出した。で、その資金輸送を襲撃し、強奪に成功した。しかし、政府軍は意外にもあっさりと降伏したため、革命軍はその資金は不要となった。で、インディオ・ブラック、エスクドー、バランタインの3人で山分けすることになった。が、奪った資金の袋はスキメル大佐によって砂にすり替えられていて、大佐が横領していた。ということで、改めてスキメル大佐に近づき、大佐たちを倒したインディオ・ブラック。しかしこの時、バランタインは敵の弾を受け、エスクドーに金の隠し場を教えると息絶えた。で、その場所に向かったが、砂金入りの酒樽を積んでいた馬車はいつの間にか消え失せていた。で、インディオ・ブラックハカラクリに気づき、テキサス国境に向った。そして国境の橋へと疾走する馬車の酒樽を狙い、ライフルを射ち込んだ。馬車は国境の橋を渡り切り、全てを手に入れたと勝ち誇ったエクスドーだったが、馬車から降りて酒樽を見たら、空っぽになっていた。追っ手をまくために、橋に爆弾を仕掛け、爆破させた橋が崩れ落ちる中、エクスドーは呆然とするのだった...
西部劇であるが、メキシコを舞台とした物語であること、更にイタリア映画ならではの独特の味わいのある作品である。(アメリカ製の西部劇とは一味違う。)尚、メキシコ革命の時代と言うことにしているが、これに関しては特に知識が無くても問題なく楽しめる。
また、音楽もなかなか良いのが特徴で、この辺りはマカロニ・ウエスタンではお馴染みとなっているブルーノ・ニコライの本領発揮という所である。
少し毛色は違っているものの、マカロニ・ウエスタンとしては十分楽しめる作品である。
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